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  • 第4話 悪魔への応援コメント


    「サブマリン・ナイトメア」がようやくここでつながってきたわけですね。あの作品は、別の時間線の悲劇という形で扱いを切り離すこともできたと思うんですが、ためらいなく一つの話にまとめたことに、書き手の覚悟のほどを見た思いがします。
    SFとしてコメントすると、複数の原発がメルトダウンを起こして琵琶湖が飲料水として使えなくなる、という事態になるなど、まさに福島の事件より数段上のケースでしょうから、本来「日本沈没」並の大河長編のボリュームが必要なんではと思いますが、どうもこの話、次の物語への序章的な雰囲気が強く感じられます。さらにさらに重厚な、黙示録的未来SFをお考えでしょうか? ぜひ、これに続く完結編(展開編?)を読んでみたいと思う一方で、この二人がそれなりに幸せをつかむ別の時間線の物語は読めないのだろうかと、多少恨めしい気分もあります。
    それにしても、半世紀前は核エネルギーと言うと、基本、ポジティブなイメージの塊で、その一言だけで「夢の未来」を想起させたもんですが……今となっては無邪気な時代だったなーと思いますね。ある意味、本作は2020年代の空気を代表するような短編ではないでしょうか。

    作者からの返信

    コメント、ありがとうございます。
    福島第一原発事故をめぐっては、正に今、処理水(汚染水からトリチウム以外の核種を取りにぞいた物)の海洋法水問題で盛り上がっています。

    トリチウムも金を掛ければ取り除けるのだとか、……テレビでそんな話をしていましたが……。まぁ、科学者が言う、トリチウムによる健康被害はない、というのを信じてやったとして、それでも不安があるのは、かつて、アルプスという放射性物質除去装置によっても除去漏れが合ったり、それを東電が隠していたりと、問題は単純ではないということです。

    当時、処理水のタンクの半分ほどにはトリチウム以外の核種が取り除けずに残っているといった報道がありましたが、それがその後、どうなったのか?……東電はそれも再度アルプスを使って除去すると発表したけれど、結果を聞いたことはない。

    おまけに、処理水を海水で薄めて、また海に放出するという2度手間てきな形式主義……。薄めたところで、放出するトリチウムの総量は変わらないだろうに……。トリチウム以外の核種が混じった場合の誤魔化しのためではないかと、私などは疑ってしまいます。

    ……と、全ての不安の根源は、原発村とそこに住む人々の思考回路にあるのだと思うのです。

    無邪気な時代といえば、岸田政権は積極的な原発推進に舵を切りもどしました。それでも国民の反応は鈍い。今もまた、無邪気な時代、見たくないものを見ない時代、なのだと思います。

    だからこそ私は、こうした小説を書いているのですが……。

    これからもよろしく、お付き合いいただけたら幸いです。

    編集済