あとがき
あとがき
はじめましての方ははじめまして。お久しぶりの方はお久しぶりです。
この度は拙著『女子校教師俺、S級美少女の教え子に弱みを握られダメ教師にされる』(略してS
本作はほとんどと言っていいほど流行りの要素を取り入れてないと思います。
読者の目に留まるようタイトルをキャッチーにしてみました。しかし他に流行りの要素はありません。
まず異世界転生しません。舞台は現代社会です。
次に主人公にチート能力はありません。超能力や未来からのタイムリープ記憶はありません。傭兵の生まれ変わりでもありません。ただのバツイチの高校教師です。
恋愛を指南してくれるメンターもいません。元奥さんとの恋愛経験と教育者の信念だけでヒロインと向き合っています。
なんとも古典的なラブコメです。昨今のラノベ市場の流行から置いてかれている感があります。自覚はあります。
ではそんな小説を書いたのは、やはり自分が好きだからに他なりません。
現代社会に生きる一般人の主人公が試行錯誤しながら壁に立ち向かう。そんな主人公に読者は自己を投影し、ハラハラドキドキし、一緒に悩むのが小説の醍醐味だと私は思うのでこんな作品を書きました。
幸いにして本作は私の執筆歴では異例のヒット作となりました。毎日3,000回PVされ、トータPVは10万を超えました。
応援や応援コメントも多数寄せられ、多くの読者様の共感を呼んだのだと実感しております。
そのため「こんな作品でも続けていいんだ」と自信がつき、スラスラとエピローグまで到達できました。
一方良いことばかりではありませんでした。コメントの中にはストーリーや人物像に少々手厳しいご意見もありました。中には深く思い悩まされるご意見もありました。ですが裏を返せば「作者に一言言わないと気が済まない」という熱量を持って読んでくださった証拠であり、それを含めて大反響を呼んだと受け止めております。
筆が進んだのも、創作について考えを深められたのも全ては読者様あってこそと存じます。本当にありがとうございました。
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以下は本作の作者解説です。
本作のテーマは、描写的には『タブー』、内容的には『流される』です。
教師と生徒の人に言えないタブーな関係、自らの弱さゆえにどんどん流されていく能登先生と凪音。
流されるのは能登先生だけかと思われるかもしれませんが、凪音もまた愛されたいという自己の欲望に流されてしまいます。
行き着く先は楽園か、はたまた奈落に落ちる滝なのか……。ハラハラしながら読み進めたことではありませんか?
そしてお気づきでしょうが彼らは自分達なりの答えに到達した気になっています。そう、本当の船出はこれからなのです。さてさて、これからどうなることやら。
続きはどうなるのかと気になる方もおられるでしょう。ですがあいにくと本作はここで一つの区切りがついたと思っています。
というのも私としては第二部を作るつもりでプロットを作ろうとしました。しかしいかんせんネタが浮かばない!
なぜネタが浮かばないのか自分なりに考えましたが、この物語はここで区切りを迎えたと作者自身が思っているからです(決してネタ切れではありませんよ!?)。
物語の結末の形態としてはあえて中途半端なところで終わらせ、本当の結末は読者に委ねるという作り方があります。そして本作の終わり方はこのような形が最善ではないかと考えた次第です。
なぜならそれは能登先生の凪音への期待と重なるからです。
能登先生は最後まで凪音が多様な選択肢から将来進む道を選んでほしいというスタンスでした。エピローグで凪音の進路調査票を受け取ったのはある意味プロポーズの内定みたいなものです。しかし先生としての優しさゆえに結ばれる以外の結末を受け入れる準備もしています。
凪音はこれから大学受験、キャンパスライフ、就職活動などで様々な経験を積み、どんどん成長していくことでしょう。その過程で当初の願望を手放して新たな希望を実現しようと試みるかもしれません。もちろん能登先生との思いを遂げる未来も残されています。
ではそれを私が書くべきかというと必ずしもYesではありません。キャラクターは本の中に生きるのではなく、読者の心の中に生きるものです。そのため結末を曖昧にすることでキャラクターは読者の中で生き続け、読者なりの未来を想像し、物語は結末を迎えます。
読者の数だけ2人の未来は存在する。これこそ本編に相応しい結末だと考えるようになり、すると続きを書くことが許されない気がしてきました。そのため作品自体は一旦『完結』にしたいと思います。
しかし理性的には書かないことが最善と考えても、書きたいという欲望はあります。現にこうしてつらつらと紅ワインの心情を書いていると「やっぱりこの2人の未来をもう少し自分で追いたい」と思い始めています。
(一応2部のプロットはありますww)
読者の心に残すためあえて書かない。
読者の要望に応えて続きを書く。
読者とか関係なく作者のエゴで書き続ける。
どれを取っても私は苦しむ気がします。そのためもう少しだけ悩み、結論を下そうと思います。
どんな結論を下すにせよ、ここまで応援してくださった読者様には必ず報告をします。その際には近況ノートを使うつもりです。そのためお手数ではありますが紅ワインのカクヨムアカウントをフォローしてくださると幸いです。フォローすると近況ノートの投稿の通知を受信できるので、何卒よろしくお願いします。
それまでは新作の執筆に集中し、一息ついて冷静に本作と向き合おうと思います。
新作については別途告知させて頂きます。
また紅ワインはX(旧Twitter。前の方が絶対いいよね?)のアカウントを開設しております。
もし私と直接お話ししたいという方がいらっしゃれば、ぜひ絡んでください。DMでも結構です。アカウントは『OSFlICKFmP11306』になります。心温まるメッセージをお待ちしております。
次はお願いになります。この作品を面白いと思ってくださった読者様はレビューしてくださると幸いです。
星だけでも結構ですが、コメントや紹介文もいただけると非常に嬉しいです。本作の執筆は非常に捗ったのは読者様から応援コメントやレビューを日々頂戴したおかげと心得ております。読者の反応は執筆の励みとなり、続編や新作につながるものと存じます。もちろん批評など辛口のコメントも大歓迎です!
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さて、長くなりましたのでこのあたりであとがきも終わりにさせて頂きたいと思います。
最後にコメントをくださった読者様に謝辞を申し上げます。
みどりの様はご自身の作品の執筆でお忙しいにも関わらず、拙著に毎回コメントとご助言をくださりました。作家として切磋琢磨できる存在がいると思え、執筆活動の熱意となりました。
@Lucy-el様は率直な感想をくださりました。拙著を楽しんでおられるな、と思え、執筆の励みになります。
最後にRunning on ice様。この方はコメント欄で二次創作のショートストーリーをいつも展開してくれます! 「今日はどんなSSを投稿してくれるのかな?」と毎日楽しみにしている自分がいます(笑)。ここだけの話、そこから逆輸入してプロットに追記した設定もあります。本当にありがとうございました!
その他にも応援やレビューのコメントをお寄せくださった読者様はたくさんいます。本当は一人一人にお礼申し上げたいくらいですが、今回はこの辺りで失礼させていただきます。
暑い日が続きますのでお身体に気をつけてお過ごしください。
今後ともよろしくお願いします。
(2023/8月 紅ワインがお届けしました)
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