クラスのモブメガネ女子に告白されて試しにOKしたんだが…メガネ外したら超絶美少女だった件
ALC
第1話モブメガネ女子は超絶美少女だった
「彼女にしてくれますか?」
「フリーだから良いけど…」
冒頭から申し訳ない限りなのだが僕こと
相手はクラスの端の方で本を読んでいるような地味なモブメガネ女子だった。
随分失礼な言い方だが誰に告白されても悪い気はしない。
モブメガネ女子だなんて何とも不名誉な言い方だったが…。
彼女の名前は
名前は全くモブ感がないのがミスマッチだったため印象に残っていた。
「さらりちゃんはどうして僕を好きになったの…?」
告白を了承してすぐに尋ねるようなことではないのだが一応念のため…。
「えっと…クラスで一番優しくしてくれる真田くんのことを自然と好きになって。優しさも嘘っぽくないと言うか…本心で人助けをしているのが分かって」
「そうなんだ。誰にでも優しくしなさいっていうのが母親の口癖だから。母親のおかげで恋人が出来たと思うと少し複雑だけど…」
「ふふ。良いじゃないですか。良いお母様なんですね」
「そうだね」
僕らはそこから帰路を共にする。
帰宅するとスマホで連絡のやり取りをして過ごすと休日にデートに行くことが決定するのであった。
土曜日。
僕は待ち合わせ場所に10分前に到着すると彼女のことを待っていた。
自販機で飲み物を購入すると日陰で涼む。
もうすぐ高校二年生の一学期が終わりを迎えようとしていた。
テストも終わり現在は夏休みまで秒読みと言った時期だった。
「真田くん。おまたせ」
「あぁ。さらりちゃん…」
声のする方に顔を向けるとそこにはメガネを外した姿でオシャレをした超絶美少女の姿がある。
「えっと…」
思わず言葉に詰まると彼女は複雑そうな表情を浮かべて微笑む。
「デートだから思い切ってコンタクトにしてみたんだけど…変かな?」
その言葉に必死で首を左右に振ると、
「可愛いよ!」
などと力強く彼女のことを褒める。
「ありがとう。褒めてもらえてよかった」
そこから僕らの初めてのデートは始まるのだが…。
はっきり言って気が気じゃないかった。
超絶美少女と並んで歩く緊張感は凄まじいものがある。
彼女から手を握ってきたときは失神するかと思うほどだった。
何も覚えていないが無事にデートが終わると別れ際に彼女は口を開く。
「私も真田くんのこと名前で呼んで良い?さらりちゃんって呼ばれて嬉しいから」
それに激しく首を縦に振ると彼女は美しく微笑んだ。
「これからよろしくね?雪見くん♡」
超絶美少女の恋人ができた僕はこれから今までどおりに接することが出来るのだろうか…。
そんなことを思う初回デートなのであった。
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