銃ありプロローグ
僕は言いたいぅ~!
「おらぁ。死ね!!! 人をからかういじめっ子ヤロウぅ!!! てめえが僕を侮ってバカにする資格があると思ってんのかぁ!!! ごらぁ。僕はてめえなんぞ指一本で殺せるだけの力持ってんだよお!!! それを手加減してやりゃ、侮りやがって、今からてめえをぶっ殺すっ!!! ぐちゃぐちゃに殴りつけた上で、徹底的にプロレス技で痛めつけて、そこから、てめえの目玉を火に焼いて、その後にてめえを世界一のクソヤロウだって、SNSで広めて炎上させてやらあっ!!! てめえはそこで、てめえをひり出した罪の母親にぶっ殺されて、その上2972回の懺悔の後に、ムチでしばかれながら、地獄の鬼に痛めつけられて、煉獄のウジムシに食われながら、体をぐちゃぐちゃにされて、死ぬほど後悔して!!! 地獄の煉獄茅場町♪♪♪♪で裸踊りして顔面を地面に打ち付けながら死ぬんだよぉおおおお。死ぬんだよおおお!!! 死ぬんだょおおおお!!!! おらあああ。僕に詫びろやぁぅ~!!!」
ぼこぐしゃぐしゃぐちゃ
って・・・ほんとはやりたいうぅ。
今日、同じクラスの中山にしつこく2時間目のHR前にバカにされたぅ~!
ひらひら ひらひらぅ~!
「おーーい♪♪ ナンチョー! お前、冒険もできないのかよぅ。ばーか」
ひらひら ひらひらぅ~!
「ひひひ。図書館栄養士は戦えない人間の廃物ですねー! ひひひっ」
ひらひら ひらひらぅ~!
「お前。難聴で非戦闘職でこのまま生きてく価値あるのかよー! ばーーーーか」
ぐぅぅうぅ~! 耐えるぅ~!
中山はひらひら、教室でみんなにみせびらかすように僕をからかって来たぅ~!
ざわざわ。クラスのみんなが友達同士に分かれて、授業の終わりに雑談をしてるぅ~!
そんな中、僕は一人、握力を鍛えるためにハンディグリップを握りながら、ポツンとしているところを、中山が揶揄いに来たぅ~!
誰も助けてくれないぅ~! みんな遠巻きに僕を見て、中には中山の揶揄いに笑ってるヤツもいるぅ~!
渡辺。加藤。お前らが犯人ぅーーーーー!
こいつら・・・いつか、全員魔道スレイヤーズハルト銃で銃弾の雨を食らわすぅ~!
銃殺だぅ~!
パンっ! パンっ! パンっ! パンっ!
「ぎゃあぁああああああ」
からかいをやるヤツは集団でボコして、徹底的に水責めにして、血反吐を吐かさなきゃならないぅ~!
それが、悪の制裁組織シャドウデスゲイズ♪♪♪の鉄の掟で、人類に完全に浸透されなきゃならない、キリスト教よりも仏教よりもイスラム教よりも大切な世界の理想邪悪完全信仰だぅ~! 銃殺だぅ~!
パンっ! パンっ! パンっ! パンっ!
「ぎゃあぁああああああ」
ただ、先生もわかってないし、誰もそれを信仰しようとしないぅ~!
道徳を説くわりには、信仰は人を助けようと本気でしてないぅ~! 絶対、そんな信仰よりも、僕らの悪魔の信仰シャドウデスゲイズ♪♪♪のが広めるべきだぅ~!
ただ、新興宗教はキツいぅ~! 金だけ使って人を寄せ集める偽の信仰は大きくなって、政治中枢に絡んだりするのに、僕の本当の信仰は誰も耳を傾けないぅ~!
雰囲気ばかりで人をバカにして笑える今の人類は腐ってるぅ~! 銃殺だぅ~!
パンっ! パンっ! パンっ! パンっ!
「ぎゃあぁああああああ」
僕はハンディグリップを握りしめながら、ただ、ほぞを噛んでからかいに耐えてるしかなかったぅ~!
僕はクラスで人気がないから何を言ってもからかいがひどくなるだけぅ~!
クソっ。このクラスも世の中も全部間違ってるぅ~! 全部ぶち殺しだぅ~!
ただ、そこに救いの女神が来たぅ~! 幼馴染のルルナぅ~!
「こらああああああ。待ちなさぁああああああああああああい!!!!」
ああ。僕の幼馴染天使ぅ~! 最強の人類破壊兵器シャドウモスドラゴンぅ~!
ルルナはいつも僕をかばってくれるぅ~! 垂れ目なのに、かわいくて、強気の面倒見がいい女の子ぅ~!
夏服のリボンのついた白と薄緑のブレザー姿のルルナは嘘ばかり言って自分の好き放題だけやる腐った神に対抗した救いの聖なる堕天使サキエルぅ~!
今日も、ズンズンルルナはやって来て、中山を突き飛ばしたぅ~!
ありがとうぅ~! ルルナぅ~! 君は素敵な暴力天使サキエルだぅ~!
ドンッ
「こらぁあああ!!! ちょっとやめなさいよっ。ぶっ殺すわよ♪♪♪♪♪♪ あんた中山ッ。隆起のこと難聴って言ったらっ」
「うへぇ。ルルナちゃんこわーーーっ。可愛すぎる悪霊たいさーーーーんっ♪♪♪」
中山はすたこら去って行って、ほっとしたぅ~!
「ありがとう。ルルナ~!」
でも、ルルナにかばわれてちょっとだけ情けない気分ぅ~! いつもルルナありがとうぅ~!
その上、ルルナは今日も明るくはげましてくれたぅ~!
「大丈夫だからねっ。隆起はいつかでっかくなる男っ。私たち、イジメっこをメチャクチャにぶん殴って、血反吐を吐かせて、絶望の中、生きていることを後悔させてぶっ殺す悪の組織シャドウデスゲイズ♪♪の仲間よ~っ。二人きり四天王幹部メンバーであるあなたならいつかすごいことできるわッ」
うん。がんばるぅ~!
ルルナはほんと、僕に舞い降りた幼馴染の天使サキエルぅ~!
僕にはくやしくて、くやしくてたまらないけど、ただ、僕にはからかわれる人より劣った原因があるぅ~!
人より劣ったヤツをバカにするなら、人をバカにする心の腐ったヤツがバカにされるべきなのに、人類はキリスト教を選んで、シャドウデスゲイズ♪♪♪を選ばないぅ~!
ちょっとした障がい者の僕はだからほぞを噛むぅー!
僕は人より妙に目立つぅ~!
毎日毎日、意味不明に本が体から出るんだうぅ~! 恥ずかしいぅ~!
今日も授業中に真面目に授業を聞いて、筋トレの握力を鍛えるハンディグリップを弄ってたら、力んだ調子に本が出たぅ~!
ポンっ
https://kakuyomu.jp/works/16817330648656085875
僕は慌ててポケットに本を隠して授業を真面目に受けながら筋トレしたぅ~!
ただ、周りはドン引きぅ~!
「うわっ。また、図書館栄養士のヤツ、本出してるよぉー」
「迷惑ねー」
「サイテー」
うぅ~! クラス全体が僕を責める空気ぅ~!
ああぅ~! 障がい者の僕はこういうとき全体で責められたら文句言えないぅ~!
凍り付く最低空気ぅ~!
現代社会の効率化ゴミ教育の果てに産み出された正義の子どもたちぅ~!
ヤツラは悪を殺す大義名分を振りかざす我らシャドウデスゲイズの敵だ!!!
このまま、我らは滅びるしかないぅ~!
だが!!!!
そこに!!!
ああ。僕の幼馴染天使ぅ~! 最強の人類シャドウモスドラゴンが助けに来たぅ~!
「こらああああああ。待ちなさぁああああああああああああい!!!!」
ルルナは教壇にキックをかましながら大声で言ったぅ~!
バンっ!
「ハンデのある隆起が、どうしようもなく目立って迷惑掛けることって仕方ないでしょっ!!! あんたら、お母さんに迷惑掛けながら大きくなったんでしょ!!! そうやって人類はハンデのある人間を助けながら文明を明るく作っていくものよ!!! それが理解できないあんたらが恋や愛なんてするのはやめなさい!!! 人類の繁殖しちゃならないクズ!!!! あんたらが人間差別するのは100回の転生ループ分早いわ!!!! 文句があるなら掛かって来なさい!!! 隆起は私が絶対守るんだから!!!!」
しーーーーーーん
クラスは静まり返ったぅ~!
正義は倒されたぅ~!
ヤツラは勇者を否定する正義マンぅ~!
自己都合で生きる正義のヤツラに明るい銀色の明日はないぅ~!
ルルナは僕にやさしいぅ~!
ハンデを持った僕をずっと助けてくれてるぅ~!
いきなり本が出ちゃうのが僕の障害の1ぅ~! ルルナに守られてるぅ~!
まだそれ以外にも僕には障害はあるうぅ~!
ルルナのお蔭で僕は守られて、ほっとしたぅ~!!!!
ただ、授業が終わった後に、筋トレしてると先生が来たぅ~!
「伊藤・・・また、授業の邪魔をしたな。職員室に来なさい」
好きでやってるだけじゃないぅ~! うわーーん。ピンチだぅ~!
「こらああああああ。待ちなさぁああああああああああああい!!!!」
ああ。僕の幼馴染天使ぅ~! 最強の人類シャドウモスドラゴンが助けに来たぅ~!
「こらぁあああ!!! 先生ならハンデバカにする人間やイジメとめなさいよっ。社会的権威持ってるんでしょっ!!! なにか職員室指導よっ。指導されるべきはあんたよ!!! 授業やってるだけで人間ゴブリンどもの教育もできないクソがっ!!!!ぶっ殺すわよ♪♪♪♪♪♪ あんた先生ッ。隆起の図書館栄養士バカにするんじゃないわっ。死刑よっ」
どきゅーーん
先生はルルナにチョークスリーパーホールドを食らってたぅ~! 謝ってたぅ~!
ぎりぎりぅ~! ぎりぎりぅ~!
ルルナは関節技をゴリゴリするぅ~!
「うごぉおおおお。すまん。先生の配慮がたらんかったぁああ。川上やめろぉお」
ルルナは関節技をゴリゴリするぅ~!
「教師がイジメを助長するマネをするなら、あんたは教師じゃないっ!!!」
ルルナは関節技をゴリゴリするぅ~!
「うごぉおおおお。すまん。先生の配慮がたらんかったぁああ。ルルナやめろぉお」
ルルナは関節技を決めるぅ~!
「ふんっ。勘弁してあげるわ。反省しなさいッ。嘘の正義の味方成敗っ♪♪♪♪♪」
ルルナは愚かな先生をポイと投げる~!
ポイっ
先生はすたこら逃げて行ったぅ~!
ああ。ルルナ。ありがとう。僕を守ってくれて。いつか君を守れる男になりたいぅ~!
シャドウデスゲイズ! シャドウデスゲイズ! シャドウデスゲイズ!
地獄の天使はいつかのザマァに黒い小さな翼を広げるぅ~! その名はサキエルっ!!
僕、ちょっとかっこ悪いぅ~! うぅ~! 強くなりたいぅ~! 障がいに負けず。
こういうときは、いつかのために筋トレぅ~!
いつかサキエルと肩を並べて弱いヤツ、弱者を食い物にしてサクセスしている腐った人類すべてに宣戦布告する地獄の勇者ヴァイストン・ウェルになるぅ~!
スキルがないヤツは所詮ゴミって言われてるけど、スキルがなくても鍛えるぅ~!
鍛える! 鍛える! 鍛える! 地味な頭のいいコツコツ努力!
僕が持つのは片手で持てる握力をいつでも鍛えられるハンディグリップ~! コンビニで100円で買ったぅ~!
いつでも取り出せるから、いつでも鍛えられるぅ~!
ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! 伊藤ッ!
ぐりぐり~! ぐりぐり~!
・・・握力訓練は常に暇なときにできるぅ~! うおおおおおおおっ。
休み時間は友達のいない僕は暇ぅ~!
ルルナは女の子だから、学校ではあんまり話しかけて来ないようにしてるし、他に会話もする友達もいないぅ~!
だから、片手で握力の訓練をしながら、じぃーーーと、手を見たぅ~!
冒険者になるために筋トレだけはしている僕ぅー! ただ、強くなった気はしないぅ~!
この手はいつか僕を誰もが文句を言えないサイキョーへと導いてくれるのかぅ?
スキルがなくても、僕はやれるのかぅ?
信じたいぅ~! 筋トレしながらハンディグリップしながら手を見るぅー!
スキルがあれば筋トレなんて意味がないと言われながらもぅ~! それでも、信じて無駄に努力してきたぅ~! かさかさの手ぅ~! それが今、ハンディグリップを握りしめてるぅー! ぐりぐりしてるぅ~! 冒険したこともないけど、がっちりした手ぅ~! 鍛えられて豆がいっぱいで不格好かもぅ~! ただ、自分的には気に入ってる手だぅ~! ところどころ、チマメが出来てて、皮も剥がれて筋トレのお蔭で逞しくカッコよくなってる手だぅ~!
ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! 伊藤ッ!
ぐりぐり~! ぐりぐり~!
・・・握力訓練は常に片手が開いてるときいつでもできるぅ~! うおおおおおっ。
ただ、思ったぅ~!
今、女子が僕のことを指さした気がしたぅ~! それから何人か僕を見て笑ってるヤツがいるぅ~!
「あの・・・伊藤くんて」
「伊藤・・・くすくす・・・」
なにか、今、僕悪口言われてるような~!
耳が聞こえにくいから、ちょっとわからないぅ~!
ここは妥協だぅ~! 人類と徹底抗戦するのはまだ早いぅ。悪魔の勇者バイストン・ウェルとして、まだ潜伏期間だぅ~! 人類と勇者として交渉しよう~!
・・・ここは、なんか、みんなと打ち解けるために爆発的な手が必要だぅ~!
よし!
僕はちょっとおどけて、筋トレを止めて、クラスの倉津に声を掛けて笑いを取ろうとしたぅ~!
僕ならできるぅ~!
「えっへへぅ~! 倉津くん。調子どうぅー? 僕昨日、ソシャゲの馬ドラゴン娘をやったよぉぅー♪♪♪? ちょー楽しかったぁ~!」
「おーーう。馬ドラゴン娘いいっつーー。俺もやってるぅー。伊藤イケてんつー」
「そ、そうなんだぅ~! 僕はトウカイテイオーの女の子が好きでぅー! あの女の子はかわいいぅ!! かわいいぅ!!!」
「はあ・・・おめ、トウカイテイオーは馬だぞ? 女の子なのは、花のマキバオー」
ただ、実際にスマホでうちの家事とバイトで遊んでる暇がない僕は、適当なことを言ったせいで、クラスのお笑い中心人物の倉津をシラケさせちゃったぅ~!
うぅぅ。シャドウデスゲイズ♪♪♪ 撤退!!!
「わりぃーーーー。お前、嘘っぽくてエモくねーーから近寄るなっつぅーーーーっ」
倉津にそう言われてぅ~! 僕はすごすごとクラスの隅に退散ぅ~!
うぅ、失敗。
そこで、筋トレぅ~!
ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! 伊藤ッ!
ぐりぐり~! ぐりぐり~!
・・・授業中でも僕はハンディグリップを手慰みでやるぅ~! うおおおおおおっ。
今、悪口言わてるのかなぁ? ただ、僕はちょっと耳が悪いから聴こえなくていいかもぅ~!
誰かの文句が聞こえないのが、僕の障害の2ぅ~!
耳が悪いぅー!
集中できるけど、ちょっと不便ぅ~!
あぅ。誰かが言ってる言葉がたまに聞こえないぅ~!
そのせいで、授業では一番前の席ぅ~! 難聴で図書館栄養士でぅ~! 一番前の席に座ってるからぅ~! 中山とかがやたらに揶揄ってくるぅ~!
聴こえない振りぅ~!
シャドウデスゲイズ! シャドウデスゲイズ! シャドウデスゲイズ!
僕はこの難聴の耳がちょっと好きだぅ~! 僕を悪口から守ってくれるぅ~! 役に立たない耳ぅ~! 僕の右耳には感覚がないぅ~! なにか壊れてるぅ~! 音が聞こえないぅ~! ただついてるだけの耳ぅ~! ただ、僕はその耳が愛しいぅ~! 自分の劣った器官が愛しいぅ~! 母さんも僕の耳を撫でて愛しいと言うぅ~! ルルナも好きと言ってくれるぅ~! 二人とも大好きだぅ~!
声を大にして言うぅ~! 僕は障がいを持ったこの耳が宇宙よりも大好きだぅ~!
うおおおおおおおおおおお。
僕は耳も手も劣るけどぅ~! 両方とも大好きだぅ~! 大好きだぅ~!
人間は自分自身で劣った自分の欠陥を嫌うと、弱くなるぅ~! だから、劣ったものを好きになるぅ~!
そもそも、劣った人間を許容できない人類は、いつか破滅するぅ~! 人間は劣ったものに対する技術進化を進めることによって、人類が死ぬまでの幸福を手に入れる力に出来るぅ~!
それが理解できない知恵遅れの人類や、仏教は滅ぶべきぅ~! 頭の悪いヤツラは、全部シャドウデスゲイズで駆逐して、真の理想郷を作ってやるぅ~!
ただ、落ち込むぅ~! 多くの人は僕をわかってくれないぅ~!
はぁ
学校帰りに集団でダンジョンに行くためにぅぅ~! 仲良くわいわい帰るみんなの中にあってぅぅ~! 僕は図書館にアルバイトに行くためにぅ~! 一人で足早にこそこそ帰るぅー!
潜伏期間ぅ~! まだまだ弱い僕は今は耐えて、凡俗に徹する必要があるぅ~!
ああ。凡俗~! この人間はなぜこれほどまでに凡俗に徹することができるのであろう。それこそ、この人間の持つ才能なのではないだろうか?
帰りながら筋トレ休憩の暇つぶしにぅ~!
じーーーーー
手を見るぅ~! じっと手を見るぅ~!
じーーーーー
あぅ~!
ハンデ持ちの障がい者のモテない筋肉モタクになれないちいちゃい手だぅ~!
今、学校帰りぅ~!
今日は図書館でのバイトもなく、家に帰って筋トレぅ~!
熱い日ぅ~!
熱い日の連続に、コンビニいちごサンデーパフェDX買って食べたいぅ~!
学校帰りにコンビニを見ると、お金を出して買いたくなるぅ~!
人がコンビニに笑いながら入って行くと、
全員パフェDX余裕で軽く買ってる気がするぅ~!
「母さん。パフェあきたー。もう、僕食べれないよぅ」
「捨てちゃいなさい。めんどくさい。今度は夏みかんスムジーを買ってあげるわ」
今、小学生連れのお母さんが食べ掛けのパフェをコンビニのゴミ箱に捨てたぅ~!
あぅ~! ああ。僕はパフェが食べたいのにぃ。
あぅ~! ああ。僕はパフェが食べたいのにぃ。
ホワイトバニラぅ~! とろとろに溶けかけのぅ~!
裏チョコ生地のコーンがサクサクうまいぅ~!
冷たくてぅ~! アイスがひんやり、オレンジと、いちごのムースがぷるんとしてるぅ~!
愛してる!!!愛してる!!!なんでアイスパフェはうまい!!! バニラがあんなのにもいっぱいで!!! しかも、フルーツが冷たくちょこっとついてる!!! 色がカラフルで!!! 食べるとすごい幸せな気分になる!!! うおおおおおおお。コンビニパフェ、ムース、愛してる!!! 愛してる!!! 愛してる!!!!!!
ひえひえぅ~! ひぇひぇぅ~!
思わず母さんから預かってる家計用の水色の財布から、誘惑に負けそうになって、僕は自分の妄想のファンに助けを求めるぅ~!
> がんばるのじゃ。母さんのためなのじゃ。
> いつか、冒険者になるためだろ? 今はファイトだぞ。
> がんばるスラ。がんばるスラスラ。
> お金が20万貯まれば、銅のつるぎと、べるむの冒険者服が買えるずら。
> ファイト! ファイト!
そこで、ため息が出るぅ~! ぐぐぐ。我慢ぅ~!
シャドウデスゲイズッ。 シャドウデスゲイズッ。 シャドウデスゲイズッ。
今の僕ぅ~! 我慢に我慢をしているぅ~!
高校から学校に毎日通いぅ~! 図書館でアルバイトをやってぅ~! 他は筋トレだけうぅ~! 1円も無駄にはできないぅ~! 520円のパフェを買うなんてとんでもないぅー! うちは貧乏ぅ~!
コンピニのパフェなんて買ってる余裕はないぅ~!
僕は図書館栄養士で非戦闘職で社会助成としてのぅ~! 冒険者高校生助成金も得られないぅ~! 普通に出てるそのお金、非戦闘職には出ないぅ~!
だから、冒険者になるための最初の一歩ぅ~! 剣も買えないぅ~!
他のクラスメイトは父さん母さんにお金を出してもらってぅ~! もう冒険者ぅ~! みんなそこそこ活躍しているぅ~!
けど、僕には装備が買えないぅ~! 20万円もするぅ~! 剣や鎧ぅ~!
装備を買うことができないぅ~!
魔道ダルメシアンオートⅡ型(自動とぎ機能つき初心者銅剣)買えないぅ~!
べるむ社製冒険者装備(男性用 156センチ。小型体格用 青)買えないぅ~!
うぅ~! 買えないぅ~!
僕は親戚からもらった15年間のお年玉ぅ~! アルバイトのお金を貯めてぅ~!
お菓子もジュースも漫画、ゲームもクッキング調味料も買ってないぅ~!
筋トレと、図書館の本だけを読んで、今、秋頃に冒険者になるために、図書館バイトをコツコツと頑張っているぅ~!
ただ、いちごサンデーパフェDXがどうしても買いたくなるぅー!
熱すぎだぅ~! 今年の夏ぅ~! チリチリするぅ~!
ずぅーーと、お金が使えなくて、今、非常に辛いぅ~!
> こんちわ。こんちわ。
> パンチラ! パンチラ!
> お。伊藤隆起くんがんばってるねぇ
> 彼は人類の宝ですよwww
> 夏つーと、あれかい?
> 熱いの。今年の夏。
> そんな夏に高校生だのう。
> 高校生エアコン使えなくて大変。
> Tシャツを水で濡らして扇風機を使うと冷房になるwww
> 人類は無駄に冷房使い過ぎ
> 濡れTシャツ扇風機のが家の劣った弱冷房より冷える
> こんちそ。伊藤隆起。俺はおめえを推す!
> 推す! 推す! ファイトなの。隆起きゅん
> 後ちょっとだ。3か月我慢ぅ~!
> 色々あるけど、最後に勝つのはお前だからな。それまで耐えるっす。
> いや、イッとけ
> 筋トレしろ。
> 筋トレだ! 筋トレだ! 筋トレだ! 筋トレだ!
> ぶらじゃー
> ぶらじゃー
> くるくる~♪ くるくるくる~~~~♪
そうだ! 筋トレだぅー!
ハンディグリップ! ハンディグリップッ! ハンディグリップッ! 伊藤ッ!
・・・歩きながらも、筋トレをやるぅ~! それが僕を育てるぅ・・・うおおおおおぅ。
あー、でも思うぅ~!
なんで僕はすぐに冒険者になれないぅ~!
非戦闘職でスキルが使えないからって、戦えるぅ~!
思わず何もできない自分の気持ちをぅ、詩で読みたくなるぅ~!
筋トレしている間、暇になるときがあるぅ~!
スマホはお金が掛かるから、詩を考えるのがいいぅ~!
時間つぶしになるし、もしかしたら、いつかお金になるかも知れないぅ~!
お金が使えない僕はぅ~!、詩を自分で考えるくらいしかぅ~!、今、暇つぶしはできないからぅ~!
詩:
中原中也ぅ~! 汚れちまった悲しみぅに~! 今日も小雪がふるふるるぅ~!
汚れちまった悲しみはぅ~! 志賀直哉のふんどしスイカぅ~! スイカップ王ぅ~!
詩: おわり。100円。
お金がないぅ~!
・・・駄作だぅ。
顔を上げるとぅ~!、帰りがけの駅前の猫ショップ前でぅ~!、イケメンCクラス冒険者同級生の高梨がモテてたぅ~!
あいつ、冒険で稼いで儲けてるぅ~!
顔も目立つイケメンだぅ~! うぅぅ~!
ストレートのロン毛さらさらヘアー(整髪料セルトン2万4000円)だぅ・・・
あっぅ! 歯を今輝かせてるぅ・・・
女の子に囲われてるぅ~!
「ふっ。俺がお前らを助けるのは金だけだ。今日も俺にキスされろ。3人相手にしてやる。3ダブルキスッッ。ただし、金を寄越せ。お前らは俺の奴隷だ。キスするには打算的な経済感覚が必要だ。クズ女ども。ふっ」
軽薄イケメンぅがぅ~! 女の子にチヤホヤされてキスしまくってるぅーーー!!
ちゅちゅ♪ イチャイチャ♪ ちゅちゅ♪ イチャイチャ♪
「キャピーー♪ ほんちょーセンギョー」
「高梨くん。魔方陣ぐる~スリムダンク桜木ぃ好きぃぃ?」
「高梨くんって人間性最悪で私たちをゴミ扱いでかっこいーーーー♥」
「もっとキスしてぇええええ」
「ぶっ殺されたい! 高梨くんにぶっ殺されたいっ。きゃーっ」
・・・
・・・
・・・
破壊の怒りを覚えながら、家に帰ったぅ~!
いらいらぅ~! いらいらぅ~! 弱いちっぽけな自分にイライラした~!
ああああぅ、
モタクになりたいぅ! モタクになりたいぅ! モタクになりたいぅ!
モテるオタクのモタクになりたいぅ! モタクぅーーーーーーー!!!!!
幼馴染にモテたいぅ! 宝塚女優にモテたいぅ! アイドルにモテたいぅ! クラスの女の子にモテたいぅ! 近所の婦警にモテたいぅ! 女子大生にモテたいぅ! 女子小学生にモテたいぅ! 女子高生にもモテたいぅ! 近所のおばさんにモテたいぅ! 全人類にモテたいぅ! ヤンデレにモテたいぅ! ヤンデレにモテたいぅ! ヤンデレにモテたいぅ! ヤンデレにモテたいぅ!!!
モタクとしてぅ!!! モタクとしてぅ!!! モタクとしてぅ!!! モタクとしてぅぅぅぅ!!!
モタクとしてぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぅ!
妄想してみるぅー!
「伊藤くん。好き」
「好きかも」
「たぶん忘れない」
うおおおおおおおおおおぅ~!
誰だってちょっとしたハンデ持っててぅ~! そんな自分変わりたいと思うよねぅ~! 今までの自分から目玉が発火するくらいのモテモテの自分にぅ~!
それで、元気な農林水産省みたいにサイキョームテキになってぅ~! ありえないくらい人を夢中にする田舎貴族みたいになりたいぅ~!
モタクとしてぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぅ!
僕は家の中で、ムチャクチャ家で筋トレしたぅー!
懸垂ッ! 懸垂ッ! 懸垂ッ! 伊藤ッ!
腹筋ッ! 腹筋ッ! 腹筋ッ! 伊藤ッ!
バーベルッ! バーベルッ! バーベルッ! 伊藤ッ!
僕は徹底的に筋トレをしたぅ~!
心の中で、自分の将来のファンたちが応援してくれていることを妄想しぅ~!
> 筋トレじゃ! 筋トレじゃ! 筋トレじゃ! 筋トレじゃ!
> がんばれ! がんばれ! がんばれ! がんばれ!
> スラスラ♪ スラスラ♪ やるスラすらすら♪
> 強い男になるばぁーーーいッ!
> どすこい! どすこい! どすこい! どすこーーーーーい!
> 戦国群雄伝らいーーーーーん
> ぶらじゃー
> ぶらじゃー
うおおおおおぅ。だから僕は毎日かかさずぅ~!、人類発祥の地ぅ~!。魔王城に挑戦する勇者の気持ちになって筋トレをやるぅ~ッ!!!!!!
冒険者は巨大でバカなだけのコンピューター仕掛けのオモチャのドラゴンを簡単に倒せるようなスキルや実戦じゃなくぅ~!、絶対筋トレの方が大切なんだぅっ~!
だから 自分の名前を言ってリズムよくぅ~! 全人類男女比逆転~♪♪♪TS美少女元気体操♥みたいに燃えて萌えて燃えまくってぅ! 筋トレぅ!
うおおおおおおおぅ。自分を鼓舞しながらぅ~!
モタクとしてぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぅ!
僕は自分のなかで盛り上げるために自分に語り変えるぅ~!
それが本当の意味で強くなるってことじゃないかなぅー?
戦いのためにちょっとだけ自分にできることを続けてメイド喫茶に通う牛丼好きの宇宙人♪♪♪みたいにモテモテになってみようぅ~!
それが、僕のヤンデレ最強道ぅ~! さあ、君もはじめようぅ~!
モタクとしてぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーぅ!
バーベル! ヤンデレ! バーベル! 伊藤ッ!
レッツぅ、伊藤式~ドラマチックスローライフパンプアップぅ~! ヤンデレぇぅ~!
GOぅ! GぉーーーーーーーーOぅ!!!!!
部屋で一人で汗をいっぱい掻いてぅ~!、果てるまで筋トレぅ~!
あぅ。気合を入れたら、また、本が出たぅ~!
図書館栄養士障害ぅ~!
ポンっ
https://kakuyomu.jp/works/16817330657253368253
僕はポケットに気持ちとともに、本を隠したぅ~!
うちに秘めた燃えた熱をぅ~!
弱くて地味なキャラでぅぅ~! 貧乏でぅぅ~!
モテなくてぅ~!、深い考えがあるゆえに地味でぅ~!、軽さを演じざるをえなくてぅ~!、
そのせいでバカ扱いでぅ~!、それでも地味に軽薄を気取ってぅ~!、
それでも誰にも認められなくてもぅ~!
そこからしか弱い人間は始められないんだぅ~!
弱者をいたぶるヤツはいつか全殺しぅー! 全殺しぅー! 全殺しぅー!
さあ、これからだ~! 闇組織、地獄のいじめっ子虐殺撲殺ニート守護バフ52%(MP消費 42)シャドウデスゲイズ♪♪♪の僕たちの明日がはじまったぅ~!
破滅と破壊とヤンデレとぅ~! 紙幣発行差し止めの女神がぅ~! 僕を世界の果てから見ていたぅ~!
ひぇーーーーーーーー!
「ふふふ。あなたの心が私によって壊れたら、治して、また壊してあげる。私の伊藤くん。あなたが好きよ。そして虫唾が走るほど大嫌い!!!!」
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