ダンジョン板 ツルハシスレ⑭

★★★


 ==ダンジョン板@ツルハシスレ(14)==

 //// 平和だ…… マターリ進行中 ////


 455:名無しさん@迷宮警備員

 平和やのー



 456:名無しさん@迷宮警備員

 ところでふと思ったんだが……

 ツルハシ男のツルハシが新しくなったよな



 457:名無しさん@迷宮警備員

 うん、で?


 

 458:名無しさん@迷宮警備員

 過去ログ見てて思い出したんだけど

 ツルハシ男の能力がツルハシのおかげなのか、

 それともスキルに由来してるのか

 結論が出てなかったよな?



 459:名無しさん@迷宮警備員

 あ、そうか

 たしかに妙だな



 460:名無しさん@迷宮警備員

 うん?

 なにが妙なんだ?



 461:名無しさん@迷宮警備員

 地獄門はツルハシでも破壊できなかった。

 で、ツルハシが壊れて修理したけど、アレってどうなん?



 462:名無しさん@迷宮警備員

 あー、別物判定にならんか?

 ってことか



 463:名無しさん@迷宮警備員

 そそ



 464:名無しさん@迷宮警備員

 そもそもツルハシ男が地獄門を壊せなかった。

 ツルハシにダンジョンを破壊する効果があるっていう線は

 もう外していいんじゃないか?



 465:名無しさん@迷宮警備員

 だな。

 となると、本人に依存している可能性大か。



 466:名無しさん@迷宮警備員

 個人のスキルだとすると、やっぱダメなやつやん。

 ツルハシが今後も危険な目に会うのは確実だわ



 467:名無しさん@迷宮警備員

 ツルハシ、強く生きて



 468:ツルハシ男◆10725

 すごい話しかけづらいけど

 ちょっといい?



 469:名無しさん@迷宮警備員

 お、本人降臨!



 470:名無しさん@迷宮警備員

 なんだなんだ

 第七層の丸ノコ早く片付けてください。役目でしょ



 471:ツルハシ男◆10725

 あー、どっから話すか

 お台場の難民が銀座を目指してるってんで、

 日比谷公園を居住区として開拓するっていうタスクを振られたんだが

 >>470 すまねぇ・・・忘れてた。後でちゃんと片すから許して



 472:名無しさん@迷宮警備員

 え、ツルハシ、新しく街つくんの?

 パネェな



 473:名無しさん@迷宮警備員

 いくらツルハシでも日比谷公園の開拓は無理じゃね?

 相手は石じゃなくて草だぞ



 474:ツルハシ男◆10725

 そういやそうだな…相手は草か。

 冷静に考えれば、俺の分野じゃないな。



 475:名無しさん@迷宮警備員

 せめて伐採か園芸のスキルを持ちを連れていくべきだろ

 ツルハシの建築の前に整地するの必要があるよな?



 476:ツルハシ男◆10725

 だな、考えておこう。

 ところで公園に『庭師』ってやつが居るらしいんだが、

 なにか知ってるやついないか?

 なんでも、以前に立ち退きを要求された時、

 交渉にいった議員を花人にしたって聞いたんだが・・・

 


 477:名無しさん@迷宮警備員

 え、『庭師』ってそんなやばいやつだったの?



 478:ツルハシ男◆10725

 ちがうのか?

 色んな視点から話を聞きたい。続けてくれ



 479:名無しさん@迷宮警備員

 あー、あんま大したことは知らないけど・・・

 俺、日比谷公園の『庭師』には以前、

 解熱剤の材料につかう花弁や根なんかの素材もらったんだよね



 480:名無しさん@迷宮警備員

 うん、薬師とか、職人も『庭師』の庭から

 素材を借りてるやつは少なくないと思うぞ



 481:ツルハシ男◆10725

 んー?

 なんか聞く話だと話が通じる相手っぽいな・・・

 あれかな、議員が立ち退きを要求したのが不味かったのか?



 482:名無しさん@迷宮警備員

 そういえば・・・『庭師』は誰かを待ってるとか、

 ポツリとそんな事を言ってた気がするな。



 483:ツルハシ男◆10725

 そいつとの待ち合わせ場所が日比谷公園の庭だった。

 だから、『庭師』は日比谷公園を立ち退くわけには行かない、とかか?


 うーん、もっと詳しく調べて見る必要がありそうだな。

 ありがとう、助かった。



 484:名無しさん@迷宮警備員

 また何か思い出したらスレに書くよ

 たまに覗きに来てくれ



★★★



 俺はツルハシスレの書き込みを眺めて、内容を確認する。

 思った以上に重要な収穫があったな。


「ふむ、園芸か植物に詳しいヤツをつかまえるのと……『庭師』がキレるポイントについて、もっと調べるべきだな」


「そうですね。ナナのご両親の話だと、無慈悲な印象を受けましたが……スレ民の方々は『庭師』に対して、それほど危険な印象を持っていませんね」


『視点の違いってやつ?』

「そんな所だろうね」


「花人にされた議員は『庭師』の話を聞こうとしなかったのかもな」


「出ていくか、さもなくば、出て行かされるか。そういう交渉をした可能性は否定できませんね」


「そりゃ交渉って言わない。脅迫っていうんだ」


『街の外でも自分が偉くなったつもりで交渉しちゃったのかねー?』


「ま、『庭師』話ができるやつ、交渉できるポイントがわかっただけでも収穫だ。案外戦闘にならずに、穏便に終わるかも知れないぞ」


「ですが……『あちらの件』はどうします? もし――」


「あちらの件? あんたら色々抱え過ぎじゃないかい?」


「あー……これは、もし『庭師』がミラービーストみたいに、邪神の仲間だったらどうするかって話です」


『どうするん?』


「それは……本人を見て、話してみないとちょっと分かりませんね」


「そうですね。見定めないと……かえってこちらが間違いを犯すかも知れません」


『うーん? 何だか複雑そう』


「どうやらアタシらがいない間に、なんかあったようだね」


「どうしましょう、ツルハシさん……アルマさんのこと、説明しますか?」


「……ここは説明しよう。今しなくても、後で説明が必要になるから」


「分かりました」


『おっ?』

「じゃぁ聞くとしようかね」 


「はい。実は――」

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