第48話 兄ちゃんにモテ期?死ね
「久しぶりだなぁ〜日本!!!」
そう、運命は動き始めていた。誰もが憧れる、あの人に会いに。
そして、誰もが憧れる、あの人が。
★☆★☆★☆★
生徒会の業務が終わり、家に帰っている時の話。
家の前でうろうろとしている女性がいた。
よく見ると、どこかでみたことがある顔だ。
「あのぉ、、、どうされました?」
「いや、ちょっと会いたい人がいて」
水色のワンピースを着ていて、頭には特徴的なアクセサリーが付けられていた。
まるで、10年前のあの人のように。
「華乃、、、さん、、、?」
顔を見ると、この前の学校へ挨拶に行った時に会ったあの人だった。
「いやぁ、、、お姉ちゃんと間違えるのは、よくないよ〜。久しぶり、和也」
「もしかして、お前、華果、、、?」
「大正解!!!」
にっこりと笑う、華果こと【
10年前にどこかに行ってしまった人、俺の価値観や勇気、全てを変えてくれた人。
「で、どこ行ってたの?10年間」
「え〜っと。パr、、、」
「え!?!?!?なんで、こんなところに白井華果がいるの!?!?!?」
家から出てきた木葉が突然叫び出した。
俺は耳を抑え、必死に耐える。
キャーキャー言っている声がうるさすぎて、一瞬近所迷惑のことを考えた。
「もしかして、有名になった系?」
「まぁ、ちょっとだけ?」
「この反応はちょっとどころじゃない」
やばいやん。
驚きのあまり、関西弁が出てしまった。
「和也、気持ちはまだあるの?」
「まぁ、、、まだ考え中ですね、、、」
「その反応もしかして、、、」
★☆★☆★☆★
「紐苗美鶴さんですか、、、?」
「そうですよ?」
「パリでも凄く、人気なんですよ〜。お会いできて光栄です〜!」
「こちらこそ、白井さんにお会いできて光栄です!」
有名人同士の握手。
なんか、どんどん現場みたいになってきた。
まぁ、俺もこの中では1番有名人なんだけど。
「で、華果はどうしてパリに行ったの?」
「シンガーソングライター目指してて、それの修行の一環で、10才から〜って感じ」
「ってことは、二十歳じゃん」
「そー言うことになるね〜」
「俺ももう、結婚できる年になったからってこと?」
「まぁ、そう言うことにはなるけど、彼女がいるってなると別だね」
そして、華果の目が一気に闘争心むき出しの目に変わった。
え?もしかして、、、。
「奪い合いってことになるかもね」
「なんか、燃えてきたし!いっちょやってやりますか!!」
「なんで、そんなノリノリなの、、、」
「兄ちゃんにモテ期が到来している、、、死ね」
「演技でもないことしないの」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
「多分、その口の悪さが、年齢イコール彼氏なしの原因となってるんだろうな」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね」
まぁ、木葉も顔とスタイルはいいんだけど、、、。
性格に難ありだからなぁ、、、。
メンヘラとかに育たないといいけど、、、。
どこか、別の方向の悩みが一つ増えそうだ。
「でも、友達ではあるよね〜」
「「ね〜!」」
俺の奪い合いが始まり、謎にライバル同士が仲良くなったのであった。
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