有闇七香の奮闘記Part.3
「私、この仕事辞めようと思ってるんだ」
「え、、、」
もやもやとした、この気持ちの矛先をどこに向ければ良いのかがわからず、各局自分の心の中で処理することになった。
面倒見てもらった、先輩が辞める、、、?
私にとって、大切な先輩。
悩みならなんでも聞くことにした。これも一つの恩返しだ。
「悩みなら、聞きますよ」
「じゃあ、聞いてもらおっかな。まぁ、精神的に辛いっていうか、ファンの期待にこれからも、スマリちゃんと、答えていけるかなって」
※スマリとはスカイマリンの略
「マネージャーって、結構責任重いですからね、、、」
意外と共感できる話でびっくり。
先輩ならではの、悩みかと思ってしまった。
「それなら、一回休んでみてはどうです?」
「え?」
「私、スマリさんだったら、マネージャー出来ますよ」
「でも、七香ちゃんがもっと激務になっちゃうよ?」
「今まで、先輩にはお世話になりましたし、、、恩返しということで、社長に相談してみましょう!」
「うん、じゃあ、社長に相談しようか」
今日の会議で相談することが決定した。
★☆★☆★☆★
「スマリのジャーマネ?あぁ、別に業務に支障が出ないなら、やってもいいですよ」
「しゃ、社長!ありがとうございます!」
会議10分前にきて、社長に相談した結果快諾を得ることに成功。
これから、一週間、二人の配信者のマネージャーとなる私であった。
「エナドリ買い溜めとかないとな、、、」
薬物中毒者ばりにエナドリを飲むことになりそうな、一週間の予想がついた。
でも、先輩の為だと考えると、そんなの関係なかった。
「じゃあ、会議始めま〜す」
そして、会議が始まった。
今日する内容は【許可メールを印刷してファイリング】【予算案の決定】【当日スタッフの人数】などなど。
許可メールの印刷とファイリングはすぐに終わったが、予算案がすぐには決定しなかった。
「まず、どこを借りるかで、変わってきますよ」
「競技場?」
「いや、広すぎるでしょ」
「動員数が6万人、そして、日程は3日に分けてやる、、、。それを考慮すると、大きい体育館ぐらいでいいんじゃないですか?」
「すると、やることが限られてきますよ」
「あぁ、、、」
「じゃあ、競技場借りて、動員数増やします?」
「いいね。それで行こう」
結局、競技場になり、動員数も6万人から10万人に引き上げ。
【ラストチャンス!】の応募ページを最後に作って、それで残りの4万人を集めることに。
もう一個、ページを作らないといけないことに、またもや絶望する私。
「次は競技です。私はファン対抗リレーバトルとかで、いいと思うんですけど」
「いいですね。それいきましょう」
「他には」
「体育祭らしく、綱引きとかどうでしょう?」
「それも入れましょう。あと、予算のところに、綱の購入入れといてください」
「了解です」
会議は思った以上に円滑に進んだ。
昨日のように、残業にはならなさそうだった。
現在の時刻は16時、最後の議題となった。
「当日スタッフは何人にしますか?」
「1日50人ぐらいでいいんじゃないですか?あんまり雇いすぎると、競技場だけで赤字になりそうなのに、そこに人件費でとんでもないことになりますよ」
「確かに」
「じゃあ、当日スタッフは要検討ということで、明日もありますし、ゆっくり考えましょう」
「そうですね、じゃあ、今日はこの辺で」
「「「「「お疲れ様でした〜」」」」」
次々で会議室を出ていく。
そして、私も颯爽と部屋を出て行った。
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