特別編

有闇七香の奮闘記Part.1

「申し訳ありません、、、」


私の名前は【有闇ゆうやみ 七香ななか】。

有名配信者である【紐苗ひもなえ 美鶴みつる】のマネージャーとして、日々活動している。


今はつい最近の配信で、美鶴さんが事故ったので、それについて注意しろと、上からの命令を受けている最中。

私が事故ってるわけじゃないのに、、、。


これもマネージャーの仕事の内として、頑張らないと!


今日も、オーバーワークな一日が幕を開けたのであった。


今日の予定は、企画の新企画の打ち合わせ、それの報告。

企画の打ち合わせは、毎回のごとく3日に分けて話し合うことになっている。

そして、今日はその1日目。


初歩的な段階の話し合いをすると社長が言っていた。


「12時開始だから、今のうちにご飯食べておこっかな」


現在の時刻は11時。

行きつけのラーメン屋が11時オープンなので開店早々にいくことになった。


事務所から徒歩5分の場所にある、知る人ぞ知る感満載な店。

この店の1番人気である【醤油ラーメン】ではなく、豚骨ラーメンを注文。

正直、醤油よりも豚骨の方が100倍美味しい。


昔からの生粋の豚骨信者である私は、どのラーメン店にいったとしても、豚骨を選ぶ。

大学の二年生の時期に、一回九州の方へ、日帰りでラーメンを食べに行ったことがある。

あの時のラーメンは美味しかったなぁ、、、。


関東から九州まではかなりの距離だったが、あの時は体力と気合いがあったので、ラーメンのためならどうってことなかった。


あの体力が戻ってきてほしいなぁ、、、。


「おじさーん。豚骨一つ」


「あいよ」


店に入って、カウンター席の奥から二番目の席に座る。

私の固定席。


待ち時間は、ノートパソコンを広げて、軽くブログを書いたりしている。

ちなみに、ブログは紐苗美鶴の公式サイトのブログであり、PVもそこそこ伸びている。

平均PV数は4万で、多い時には10万を超える日も。


ブログには、マネージャーとしての日記や、この前で言ったら、握手会の裏方の様子など。

※エナドリが大量に捨てられているゴミ箱をアップしたら、炎上した。


一般業務やイベントも相まって、この仕事についてから、月火水木金金日の一週間になっている。

気持ち的には、日曜日以外は月曜日感覚なんだけど。


「七香ちゃん、一週間前より、クマが酷くなってるよ」


「そーなんですよ〜。新企画とか言って、いろいろ告知ブログ書いてたら、寝不足になっちゃって〜。あはは、、、」


「ちゃんと寝ろよ」


「寝たいんですけどね〜」


苦笑いを浮かべる私に、店長は心配の目を向ける。

昨日も【必殺眠気覚まし】のエナドリと注入して、なんとか1日を凌いでいた。


ーーー退職したい、、、。


と何度も思ったが、給料はそこそこでるので、辞めるにも辞めれない状況が続いている。

あと、有名人とプライベートで遊べる特典もついてて、なおさら辞めれない。

あの、神がかっている笑顔を向けられたら、女の私でも惚れちゃうよ、、、。


反則級の笑顔が頭に浮かぶ。

そして、頭を抱える私。


「へい、お待ち」


「あ〜ラーメンが体に染みる〜」


疲れが涙と一緒に噴き出した。

五分ほどで食べ終わり、店を出る。


「七香ちゃん、頑張れよ」


「はいっ!」


頑張ろ。


そう決意した七香なのであった。

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