第10話 おしり
ままのお腹にはおしりがある。死産したとき、緊急帝王切開をしたからだ。それから美人姉妹を同じ場所から産んだ。ぼくは誇りに思っている。
姉妹はそれをおしりと思っている。最近、妹ちゃんがごしごしとよく洗う。ついでにぼくもお腹を洗われる。
ままのお腹を3度動いた、かわいい子どもたち。ずっと覚えている。エコーのときに顔を見せてくれていたことも、ぽこぽこ元気よく動いてくれていたことも。何もかもが、今、起きたように覚えている。
今日もまたおしりをさわって、姉妹は笑顔だ。そして、ままも二人のおしりが大好きなのだ。ぼくはおおっぴらには言えないけれど、4人のおしりが大好きだよ。
ささっと、ひかるがおしりを隠す。今はまだ誰も触らない。少し寂しそうな、ひかる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます