ネット知識ゼロの30歳無職喪女です。ネットでバズって女の子とオフパコしたいですっ!!
いくかいおう
活動開始編ッ!!
第1話 作戦開始!!
土曜の昼頃。
この時間なら妹は起きているはずだ。
仕事を辞めて実家に戻ってからめっきり喋っていないけど、やるしかない。
二階の自室から階段を降りてリビングに入る。
案の定、妹はソファに寝転びながらスマホをいじっていた。
テレビの画面は旅番組が映されていたが、たぶん耳にも入っていないだろう。
「め、
「ん〜」
芽子がこっちを向いた。
黒髪の内側をピンクに染め、ピアスをつけたザ・ギャルって感じの我が妹。
現役JKの、可愛い女の子だ。
「あ、なんか久しぶりだね。起きてたんだ」
「う、うん。あ、あのさ、前に言ってたよね? 三〇歳にもなって彼女ができたことないお姉ちゃんなんか恥ずかしいって」
そうなのだ。
私、
彼女が、いたことがないのだ。
近頃の若い女の子はすぐ彼女作ってイチャイチャするようなこの令和の時代に、私は喪女。
平成に取り残された哀れな三十路なのである。
芽子ちゃんは一六歳にしてこれまで六人の乙女と付き合っていたのに。
「んー、うん。なに? 彼女できたの?」
「い、いや……。で、でも、良い方法を思いついたの!!」
「聞こうか」
「ネットよ!! 世は情報化社会!! あの子のこの子もみんなネットをやっている。そこで出会いを求めるの!!」
「マッチングアプリをはじめるの? 大丈夫? お姉ちゃん、昔から機械音痴で、FAXを使うようなド田舎の市役所で働いていたのに」
そのFAXすら扱えなくてメタクソに怒られてたけど。
「マッチングアプリって?」
「はあ? じゃあなに? なにがいいたいの?」
「オフパコって知ってる!?」
「……」
そう、私は素敵な情報を目にしたのだ。
最近は、ネットで知り合ってイチャイチャする、いわゆるオフパコが流行しているのだと。
「ネットで有名人になると、いろんな女の子とオフパコできるんでしょ? それ!! それやる!! 私!! どうかな!!」
「……面白そうじゃん」
「ホント!? そう思う!?」
「で、どうやって有名になるつもり?」
「なんか、アレなんでしょ? お寿司をペロペロすると有名になれるんでしょ?」
「うほおお、ワイドショーしか見てないおばあちゃん並のネット知識」
「ち、違うの?」
芽子が立ち上がる。
耳障りなテレビを消して、スマホの画面を見せてきた。
これは、なんのアプリなのだろう。掲示板的な感じ?
「なにこれ?」
「すっご、SNSすら知らないんだ。お姉ちゃん、マジでどうやって生きてきたの? 三〇年間刑務所ぐらしだったの?」
「うぅ〜」
「とにかく、お姉ちゃんの目標を叶えるには、このSNSで流行らないといけないの。私のフォロワーは六二四人。けどこんなんじゃ全然足りないよ」
「大変そう」
「めちゃくちゃね。でも大丈夫、私も協力する」
「ホント!? あ、ありがとう。で、でも、なんで協力してくれるの?」
「だって面白そうじゃん。ネット知識ゴミカスの原始人をインフルエンサーにするの!!」
な、なんか物凄くバカにされてる気がする……。
なにはともあれ、ハイパー現代っ子の芽子ちゃんが味方になってくれたなら百人力。
よーし、可愛い女の子とオフパコするために、がんばるぞー!!
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※あとがき
面白かったら♡とか☆やらフォローやら、よろしくお願いしますッッ!!
https://kakuyomu.jp/users/ikuiku-kaiou/news/16817330660655295049
↑美々美子ちゃんの紹介ページです!! イラスト付き!!
他のキャラも増やしていく予定です!!
https://kakuyomu.jp/users/ikuiku-kaiou/news/16817330660675654382
↑芽子ちゃん
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