第4話 『赤血小次郎とビッグマムーシ』

 赤血小次郎は、コー・キュー・リョー・テー星人と地球人のハーフである。


 テラ・テー人と呼ばれたりもする。


 赤血は、夕闇にまぎれて、はげしくのたうつ、かつての、えどがわ沿いの深い谷にある洞窟に帰った。


 この先は、滝になっている。


 素性のしれぬベッドに横たわる赤血のもとに、体長6メートルはありそうな、ビッグマムーシが現れたのである。


 性格はわりに穏やかだが、猛毒をもつ、へびさんだ。


 人間を食べることもある。



 『洞窟に



     空梅雨囲う



        探偵かな。』




 すると、薄目を開けて、赤血小次郎は答えた。


 

 『われを くらうか


       入梅の

        

         ビッグマムーシよ』



 『さにあらず


      我は告げにきたり


        怪物が、現れんと。』




 『なにが来るって?』


 赤血小次郎は、やおら、起き上がった。


 『かって、上野の森から逃げ出した、ぱんだとくまとアリゲーターが、合体した、【アリゲーぱんくまら】、がやってくる。』


 赤血小次郎は、笑った。


 『コー・キュー・リョー・テ-星人のしわざか。』


 『いや。地球人類のレジスタントの仕業なり。』



 『握りめし


     宇宙船のりせむと月まてど


      塩もかなわぬ


         いまは、素にぎり。』



 『あなた、どこから、ごはん持ってきたの。』


 『米俵をみっけた。この、洞窟で。水なら、たくさんあるし。』


 すると、ビッグマムーシが言った。



 『探偵さん


   ちと、食べさしてくださいな


      ならば、あなたを


          まもりましょう。』




 『あげましょう


     あげましょう


      用心棒になるならば。』




 ビッグマムーシは、ごはんをごちそうになり、赤血小次郎の用心棒となった。


 

 

 




 





    



 


 

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