声しゅきっ💕 〜あの声を思い出せ!〜 目指せ声優アワード主演賞! 廃業寸前の落ちぶれ声優と謎の訳あり美少女の成り上がり下剋上⁉︎
第32話 書いててナンだけど、先行上映会って行った事ないから良く分からないのよねぇ……。
第32話 書いててナンだけど、先行上映会って行った事ないから良く分からないのよねぇ……。
まずは、前話後半にいかがわしい文章で読者を釣ろうとした私をお許しください。てへ
※※※
そしてあっという間に年が明け、三月。
声優アワード授賞式が行われた。
俺が『あの声』が出る様になって主演を務めた作品は今年に入って放送される物ばかりなので、今回の授賞式にはまるで縁がなかった。
そんな中で前人未到の三年連続で主演声優賞に蓮が選ばれた。
来年は絶対俺がお前を抑えて主演声優賞を取ってやるからな! 覚悟しとけよっ!
俺は順調に主要な役を掴んで去年の今頃とは比べモノにならない位の役を貰っている。
そして年明けから何と俺の冠番組がスタートした。インターネットラジオだからアプリをダウンロードしないと聞けないんだけどね。
タイトルは『赤羽亮太のキミノトナリデ』になるはずだったのを沙樹が『何カッコつけてるのよ?』と勝手に名前を『赤羽亮太のコンビニなろうよ!』に変えられた。
お悩みメールを募集したら、翔也から『職場の上司がパワハラ』とか、麻里が『彼氏が会う度にガッついている』だとか冷やかしメールばっかり送ってくるけど、メール職人達が面白メールを送ってくれるおかげで毎回楽しくやらせてもらっている。
※※※
そして春になり、いよいよ『戦国戦隊武将ファイブ』の先行上映会の日がやって来た。
あらすじなどは一切明かされておらずに、当日は応援上映で声優達の舞台挨拶がある。
応援上映というのは文字通り声出し、鳴り物、サイリウムなどで応援や、周りのみんなでツッコミを入れたりしながら見れる、みたいな感じのヤツだ、と思う。実は俺も行った事がないからイマイチよく分からないのだけれど……。
舞台挨拶で蓮、そして見事ピンクをゲットした麻倉とも、そしてイエローになった天が出ると言う事で、麻里と二人招待された。
先行上映開始時間は二十二時。
全国の映画館でライブビューイングが行われる。
俺達は食事を済ませ、ちょっと早めに散歩をしながら映画館に向かった。
「二人で映画見に行くなんて、初めてだね!」
麻里は久しぶりの俺とのデートにウッキウキだった。
「でも、応援上映って私、行った事ないんだけど、どうやるのかなぁ?」
「俺もよく知らないけど、声出したりサイリウム振ったりするみたいだぞ! それで今回は入場者特典でホイッスルが貰えるらしいんだけど……お前、いつも首からぶら下げてるもんな」
麻里は龍也の一件以来、GPSホイッスルを肌身離さず持っていた。
「よーし、それじゃ遠慮なく吹いちゃうからねー!」
ピピピピーっ♪
「おいっ、こんな所で吹くなよっ! 恥ずかしいだろ!」
※※※
映画館に着き、ホイッスルを二個貰い、ポップコーンと飲み物を持って指定の席へ。
一番後ろの角の席に着き荷物を置く。
「ココならみんながどんな感じで応援するのか分かるからいーわよね! バネ太も一応有名人だし、目立たない方かいーもんね!」
麻里はパンフレットを見ながら早くもポップコーンに手を伸ばした。
しばらくするとSEが流れて拍手が沸き起こる。
パチパチ パチパチ👏
パチパチ パチパチ👏 ピピピピー
そこに司会者が現れて歓声が湧き上がる。
そして、
「みなさーん、こんばんはー!!」
「「「「「こーんばんはー」」」」」
パチパチ パチパチ👏
パチパチ パチパチ👏 ピピピピー
「はい、盛り上がってますね(笑)本日は『戦国戦隊武将ファイブ』先行応援上映にお越し頂きありがとうございます。今回司会を務めますジャパン放送の吉田尚樹です、どうぞ宜しくお願いします!」
パチパチ パチパチ👏
パチパチ パチパチ👏 ピピピピー
「それでは早速お呼びしましょう! 皆様盛大な拍手でお迎えください!」
拍手と歓声が湧き上がり、蓮達が手を振りながら登場するとまだ始まってもいないのに最前列は大盛り上がりだ。
舞台上には、レッド役の蓮、イエロー役の天、ピンク役のとも、そしてブルーとブラックは声優初挑戦で今売り出し中のハニーズ事務所から双子のアイドル田端和也と達也の五人が登壇した。
パチパチ パチパチ👏
パチパチ パチパチ👏 ピピピピー
「はい、それではレッド役の東十条さんから一言宜しくお願いします」
キャーッ! キャーッ!
レンサマー♡ パチパチ👏 ピピピピー
司会者からバトンを受け蓮にスポットライトが当たる。
「はい、どうも今晩は! 先日、三年連続声優アワード主演賞を頂きました、人気、実力ナンバーワン声優、ノブナガレッド役の東十条 蓮です、今日は楽しんでくれよな!」
キャーッ レンサマー!
パチパチ パチパチ👏 ピピピピー
その後、天、とも、田端兄弟の挨拶が終わりいよいよ上映開始だ!
「なんか緊張して来ちゃった♪」
「何で麻里が緊張するんだよ!」
「だって、……バネ太と初めて会ってから目標にしてた映画だもん」
そう言って俺の手に指を絡めて来た。
そして次回はまるっと映画回です、お付き合いくださいませ♡
第33話に続く♪
※※
さて、今までくっだらない事ばっかり書いてたから、最後はこの作品の『こぼれ話』なんか書いていこうと思いますよー。
実は、この『麻里ちゃん』のモデルは私じゃなくて、私の高校時代からの親友です。
彼女が私を洗脳して、2016年位から私は声優オタクの仲間入りをしました。
その彼女がとあるドラッグストアで、声優の長縄まりあちゃんの声に似てるレジの子が居る、と言う所から始まったのでした。
(次話につづく)
♪読んで頂きありがとうございました♪
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。