考えごとがまとまらない夜
紫陽花
第1話 独り身であるということ
健康のためにちょっと良い卵を買ったり、好きなタイミングで何時間でもエアコンをつけたり、レストランで食べたいものを好きなだけ食べたりできる暮らしも悪くない。ただ、家庭があれば違った喜びもあるのでしょう。お一人様2パックまでの安売り卵に、冷やしタオルや扇風機などを駆使して温度調整をして、たまにの贅沢でレストランで食事をする。そうした積み重ねられている幸せを、わたしは知らずに過ごしている。独り身の最大メリットを言うならば、即効性のある喜びを感じ続けられることだと思っている。一方で家庭があるとするならば、即効性が無い代わりに喜びの爆発力に長けていることだろう。
何事も一長一短で、独り身であろうが家庭持ちであろうが喜びは感じられるし、時としてどうしようもなく悲しくなったり辛くなったりもする。それを自身の置かれている環境のせいにすることだけは止めようと思う。
考えごとがまとまらない夜 紫陽花 @hydrangea_26
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