第23話
「あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡あなたは私のことが大好き♡――――染谷ちゃんは、笹浦 詩子のことが大好きで堪らなくなる♡♡」
保健室のベッドで眠っていた私の耳元に、そう囁いてきていたのは詩子先生だった。
なんだか、デジャヴ?を感じる。
こんなこと、前にもどこかであったような……
いや、そうだ。
確かつぼみちゃんも、私と初めてデートする日にこんなことをしてた気がする。
これって、洗脳やら暗示?の類だったよね。
あの時はつぼみちゃんがカノジョなのに不安にさせてしまった結果、そういう手段に行き着いてしまった。だから私のせいだ、と思っていたけれど。
いったいどうして、詩子先生が同じことをしているのだろうか。今、私に。
そもそも、洗脳やら暗示などのまやかしを大人である詩子先生が信じて、尚且つ実行していることに驚きである。
先生はまだ、私が起きたことに気がついていない。このまま、もう少しだか様子を見ようと思う。
「染谷ちゃんは、また記憶の無い内に私とキスがしたくなる。
「染谷ちゃんは、私が今から手を叩くと、頭は夢の中にいるような状態で起きて、私と触れ合っていたくなる。
「ハグをして、キスをして、そしてもっと濃密なキスを何度かする。
「その内に、染谷ちゃんは発情する。
「そしたらいつもみたいにこうお願いするの♡
『私を気持ち良くしてください、先生♡』
って、おねだりするの
「それじゃあ、手を叩くわよ?3、2、1、、」
パン
どうしよう。
思ってたのよりも数倍も意味のわからない内容だった。また?いつもどおり?どういうこと??
私、今までにも何度かこういう目に遭ってるってこと?先生に、その、ハグとかキスとか、あんなエッチなおねだりとか、してるってこと?
ほんとにどうしよう。
今、実は起きて全部聞いてましたって伝える?
いやいや、そんなことしたら、先生も気まずくなって、せっかく仲良くなったのに疎遠になっちゃいそう。
ギ、ギリギリまではさっきの内容通りに動いてみて、その、もう限界になったら、また眠ったフリでも何でもすれば良いよね。
私は起き上がった。
そして、先生にギュッと抱きつくのだった。
少しの間だけ、ごめんね、つぼみちゃん。
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あと7話。
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