あとがき
こちらの短編小説は、太刀川るい様主催の「第二回 AI短編小説コンテスト!!」に応募用の作品となります。
●中の人:
普段は自力で一次創作・二次創作の小説を書いている人になります。
第一回のコンテストも下記の作品で参加させてもらいました。
https://kakuyomu.jp/works/16817330655262689404
●利用AI:
相変わらずChatGPT3.5です。
後述しますが、「ChatGPT3.5との和解」が制作上の裏テーマでした。
●AIをどの程度利用したか:
おおむね『次のセリフ内容のざっくりした指示と、ツッコミセリフ・誘導セリフだけ人手で書いた』それだけです。
気分的にはAI率がかなり高いです。多分字数の八~九割超えてる? 指示出しの文章は逐一書いていましたけどね。
・デスゲーム参加者キャラも全員AI産です。ただし、複数回試行して良かったキャラ個性を採用してます。……いやごめん、そう言えば草だけ脳内ChatGPTから出てきた胡乱存在です。なんでそんなの思いついてぶっこもうと思ったのか自分でも分かりません。普段の自分の発想ではないんで本当に何故だ。
草はさておき、もうちょっと口調だけで見分けがつくキャラを想定しておいたほうが良かったかなと思いました。高橋美由紀さん(占い師っぽい喋りの看護師の人)だけ想像以上に濃く、それ以外のメンツが想像以上に薄かったです。
・運営役&運営マスコットもAI産です。というよりあいつらはAIのアドリブです。マスコットにいたっては存在自体がAIのアドリブです。何も指示してないのに沸きました。
運営役が最後にケヒャったのも、AIが「ケヒャる直前」ぐらいのセリフを書いてたのでじゃあケヒャヒャ笑いさせてよと言ったらああなりました。
(追記)自分でプロンプト読み返して、マスコットの存在自体はプロンプトに書いていたことに気づきました。そうだ、元々「敵役マスコット虎とゲーム対決する」デスゲームにしようと思ってたんでした(事前にChatGPTに出させたときに出てきたネタ)。もともとは運営と敵役マスコット虎とツッコミ役のキャラは全部手書きすることで話を誘導する想定だったんですが、初っ端から指示をガン無視されたので諦めました。
・大半のセリフがAI産です。話の流れや意図に沿うセリフが出るまでガチャり直しはしていますが、セリフについて人手の手直しはほとんどしていません。
フォーマットはちょこちょこ崩れたので最終的に人手で補正しました。
・デスゲームの流れも大筋はAI産です。殺す人間もAIが決めました……が、口調で見分けがつきやすい高橋美由紀さんと草、ツッコミ役を想定していた山口健介さんは殺さないようプロテクトをかけていました。
ツッコミの人は最初からプロテクト想定でしたが、あとの二人は実際の出力を見ながら「あ、こいつら見分けやすいから早めに脱落されるの嫌だな、プロテクトしとかないと」という判断でした。
・荒龍霞虎蔵王(あるかとらぞう)がうんぬん、というセリフ自体は誘導セリフとして人手で書きましたが、人物像や、名前の表記は事前にChatGPTに出してもらいました。アルカトラズ島が舞台でうんぬん……みたいなことも考えたのですが無駄に長くなるのでボツになりました。
・最後のレシピは、複数回書かせて切り貼りしました。人手では一文字も書いてないです。
人肉を食べるな、虎肉も食用ではないとうるさいので、架空のジンガ肉とトラル肉のレシピを書いてもらったあとジンガ肉とトラル肉を人肉と虎肉に置換しています。
●制作に使った時間:
本編執筆のみなら二日ぐらいです。前回参加時よりもかかりましたが、文字数を考えるとパフォーマンスは上がってるので上々です。
日が空いたり、本文執筆ではない事前イメージの構築に人間の脳でぐるぐる考えてたりChatGPTに聞いてたりしてたので実際の日数はもっと長いです。
●制作上の裏テーマ「ChatGPT3.5との和解」:
AIに小説を書かせようとしたことがある人は知っているでしょうが、まあAIは言うことを聞かない。結局自分で書いたほうが早いし、AIと喧嘩しまくるとストレスがたまる。前回コンテストの参加者のみなさんが後書きに残していらっしゃるとおりです。
一方で開催直後からすさまじい勢いで投稿している方がいらしたり、全部AIに一発書きさせました! って方もいらしたんですよね。自分は前回の投稿作品を作るのにかなり時間がかかって、書き終わって正気に戻ってから「なんでこんな苦労してまでこんなこと……?」と天を仰いでいたので、もっとそういう、AIと喧嘩するんじゃなくてAIとちゃんと協力できている作品を作りたかったんですよ。少なくとも、「喧嘩ストレスで疲れる作品作り」ではない作品作りをやりたいと思いました。
(前回作品は質を求めたためにそうなったので、出来た作品は気に入っているんですけどね。)
●作成思想、ジャンル選び:
根本的な発想としては、「AIがスカポンタンなことを言い出しても人間がフォローできる構成で作ろう」でした。
つまり、例としては「言ってることが嘘かホントか信用性がないやつのセリフを書かせる(※)」とか、「好き勝手に喋らせてツッコミを入れる」とかです。
てなわけで、「好き勝手に喋らせてツッコミを入れる」つまりギャグ作品にしようと思いました。
で、「ChatGPTの光属性に合わせて作風を最初から光属性にする」は前回やっちゃったので、逆に闇属性ギャグにしようと思い、デスゲームものにしました。デスゲーム×ギャグなら話の動機や展開をそこまで詰めて考えなくても、どったんばったん展開して人が死んでればどうにかなりますからね。
実際に書き始めてから、補正をする作者自身がデスゲームにもギャグにもあんま造詣がないという致命的なミスに気づいたんですがー……まあ。そのへん丸投げして作ったので逆にそれはそれで良かったんじゃないでしょうか。
(※)このタイプの作品も作りましたが虎テーマが公表される前に作っちゃったので虎要素なくてボツになりました。正直出来は微妙だったので良かったかな。
●セリフ劇形式について:
地の文を書かせると絶対に破綻する&地の文を書くと絶対しんどくなるので、最初からカットする方針で行きました。それを小説と呼んでいいのかはさておき……。
デスゲームものってことで知らないヤツが大量に出てきてばかすか死んでいくので、見分けのために職業と年齢がついたフォーマットで最初から書かせていました。ときどき忘れられてましたし、何故か途中から運営役に(悪役おっさん)ってくっついてましたけど……
●利用してみた感想:
前回の「疲れた!!!」に対して、今回はAIと喧嘩するフェーズがほぼ無く、楽しく書けました。
狙ってギャグを言ってるわけでも無い野放図AIにツッコミ書くのって思ったより難しいな? はありましたが、それはAIへの不満というより自分の技量不足へ不満が向かってるだけなので、「クソAI!!! もう俺に書かせろ!!!」にはなりませんでしたしね。精神的にかなり楽でした。
ただ、前回も今回もなんですけど、根本的に「AI側に人間が合わせてる」んですよねえ……。
AIで小説を書かせたい人って、「自分には何もないけど何かしら書きたい」って人よりは恐らく「頭の中のアイデアが大量にありすぎてとても人手では出力が追いつかないので助けてくれ!」な人のほうが多いと思うんですよね。少なくとも自分はそうです。
AI側に合わせようと思ったら、自分の中にあるアイデアは一個も消費できないまま、新しくアイデアを増やしてるんですよね。うーん……良くない。本末転倒感があります。
ひとまず、AIで自分がやってみたいことは一旦終わりました。あとは、もうちょっと「自分のアイデアを出力するのを手伝わせる方法」「自分のアイデアを出力するのを手伝ってくれるレベルのAI」が噂に聞こえてくるまでAIでの小説執筆試行はお休みかなあと思っています。また何か、AIでやってみたいことを思いついたら別ですけどね。
●後悔:
AI任せでするする書かせてたら体感では全然字数が分からなくて、終わってみたら制限字数一万を平気で超えまくって二万字超あった。悔恨。
●その他主張しときたいこと:
・死亡シーン実況は全部AIが書きました。大したことを指示してもないのにアレですよ。ChatGPTは光属性だと思ってたのに拒否もせずにノリノリで書くじゃん引くわ……
・「チョークホシィ」とか「啖呵(たんか)られる」とかはAIが書きました。人手の誤字ではないです。なんなんでしょうね。
・慌てて虎から逃げるシーンの草の「草草草生える生える生える!」はAIが書きました。見たとき噴きました。
・主婦の佐藤真理子さんを最後に復活させたのは人手裁量ですが、それ以前に死ぬ前の佐藤真理子さんが異様に強い展開(手負いでワニとサメを撃破し、トラまで困惑させる)はAIが勝手に書きました。むしろ、AIから圧を受けたので最後に復活させました。
・中学生13歳の田村さくらさんだけ「ちゃん」付けするAIキモイ。実況内容もなんかキモイ。コマーシャルのセリフは全部AI産ですが、コマーシャル挿入による実況カット展開は人手で指示した強制終了です。キモかったので。(&子供を虐殺するシーンを長回しで書き続けるのもちょっとね……)
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