百合にも王道と邪道がございまして。

◆『山田と加瀬さん。』(4)高嶋ひろみ

加瀬さんシリーズ（※）最新刊。初（しょ）っ端（ぱな）から誕プレ甘々で良き哉（かな）。同棲に向けてお部屋探しイベントが進行。三（み）河（かわ）っちのいる安心感。加瀬（かせ）さんは深（ふか）見（み）との対決クエスト発生。山（やま）田（だ）のやきもち。ままならない心情、涙、キスマーク。

深見の情緒はてんやわんや。これは加瀬さんが悪い（笑）。失恋切ない……井上（いのうえ）先輩察したか（おまけ参照）。引越し先やっぱそこなのね（笑）。山田も成長してイイ女に。読者も鼻が高いよ（後方親戚面）。さあ新たな甘々の幕開けだ！

※初心者から上級者までおすすめな老舗百合漫画シリーズですぞ！　ストーリーは以下の順番なので憶えておくように！

『あさがおと加瀬さん。』

『おべんとうと加瀬さん。』

『ショートケーキと加瀬さん。』

『エプロンと加瀬さん。』

『さくらと加瀬さん。』←ここまで高校編

『山田と加瀬さん。』既刊4巻←ここから大学編

続いては完全上級者向けの百合。作者は好きに描いているだけなのでしょうが、読者は常に試されてる感。なのに不思議な吸引力に目が離せません。

◆『アウトサイダーパラダイス』(2)涼川りん

『あそびあそばせ』新聞部＆美術部メンバーたち高校進学後のお話。湿度高めの百合と、狂気を隠そうともしないシュールギャグも健在。ぺんぺん→ねるが一方的に頼っているように見えて共依存ドロドロなのイイ。何ならねるの方が重い……。

2巻序盤は過去編、中1三人の出会い。共感ヤバ。孤独な十代の頭の中ずっとこんな感じ。解像度パない。躑躅（つつじ）さんほんま光。変なことを変なまま受け入れてくれる。こういう友だちが欲しかった人生だった……。

先輩コンビの片割れもヤバい人。そして松（まつ）戸（ど）先生がこの続編にも干渉。ねるはまだアレ持ってるの？　線虫のくだりはどんな気持ちで読めばいいですか？　とにかく松戸先生だけホラーの住人。デレ法堂（ほうどう）先輩は可愛いなあ（現実逃避）。

◆『ドラゴンクエストダイの大冒険勇者アバンと獄炎の魔王』(10)三条陸/芝田優作

バルトスの凄まじい実力を上回るアバンの覚悟。ハドラーとの決戦はタイトルに偽りなしのW主人公感。しかし勇者は負けられない。仲間たちの想いを乗せた見開きが熱すぎる！　そんなに連発されたら読者のハートが焼き切れちゃう！

◆『ちえりの恋は8メートル』(4)ミトガワワタル

胸キュンラブコメだったはずが、加速度的な破茶滅茶ギャグ漫画化の著しい巻。37話もはや何の漫画だか（笑）。40・41話も相当。須（す）堂（どう）先生と音（ね）色（いろ）ちゃんはオチ担当がすっかり定着して参りました。マッスル板書って何……!?

おまけまんがは露骨に男性読者向けな百合百合しさですが、可愛いのでオッケーです。作者様自ら変態だって認めてる!?　支持します。黒ギャルは正義。あと筋肉は要る。

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