19. セガサターン、シタ!(2)シミュレーションRPGあれこれ【回顧録】

真野魚尾(まの・うおお)です。第16回に続いてのセガサターン話です。


前回はセガサターンとの出会いまでを語らせていただきました。購入資金はお年玉ではなく貯金かも、と訂正したばかりですが、もしかするとバイト代だったかもしれません。


この頃は学業やら引っ越しやらでゴタゴタしていたので、記憶がかなり混み合っています。精神的にもキツい時期でした。詳しいことが書けずに申し訳ないのですが、音楽やゲームが心の支えになっていたのは確かです。




◆シミュレーションRPG


本エッセイの内外でも再三書いているように、真野はアクションゲームが苦手です。そしてファンタジーが大好きです。なので自然、RPG系を多くプレイするようになっていました。


『シャイニング・フォース』をきっかけに真野は、沢山のキャラが動かせる群像劇的ジャンル=SRPGへと手を付け始めます。



◇『リグロードサーガ』シリーズ


1・2ともに黎明期っぽい味わいのある作風でした。ゲームとしては、地形を掘ったり盛り上げたりする魔法で悪さをするのが楽しかったような記憶があります。


特に2は仲間キャラの武闘司書?なる新しい概念が衝撃的でした。

ボーイッシュ♀×ヘタレ♂の主CPにも萌えました。声優さんも久川綾さん、井上喜久子さん、郷里大輔さん、玄田哲章さんなど、何気に豪華でした。



◇『ラングリッサー』シリーズ


1~5まで、最後SFになる所も含めてスケールの大きな世界観に圧倒されました。後に『グランディア』シリーズも手掛けた岩垂徳行氏によるBGMも秀逸でした。


3だけゲーム性が違っていて苦労したのを憶えています。それと、特定キャラの年齢が顔グラに対して若すぎる……! 『まじかるタルるートくん』の原子力(はらこつとむ)以来の衝撃でした(この例えで伝わるのでしょうか……?)。



◇『タクティクスオウガ』


戦争と政治に翻弄される姉弟たちのドラマ、掛け値なしの名作です。自分自身としてはCルートしか選べないのですが、物語としては贖罪と再起のカタルシスを味わえるLルートが一番なのではないかと思っています。


サターン版はボイス付きで、主人公デニムの佐々木望さん、ライバルであるヴァイスの関俊彦さんを始め、Wランストロットの子安武人さん、速水奨さんなど、今見ても錚々たる顔ぶれです。


以前語ったように、カチュア姉さん(CVは冬馬由美さん)は真野の永遠のベストヒロインです。ファムファタル的側面も持った傍若無人なヤンデレ寸前ブラコン気質には新たな扉をこじ開けられました。姉弟萌え最高です。


余談ですが、前作『伝説のオウガバトル』共々QUEENネタが所々盛り込まれていました。本作のサブタイも「Let Us Cling Together」(=手を取り合って)だったりします。最初気付かずに「何て切ない副題なんだろう」と思っていました。


※ちなみにカチュア姉さんはこんな感じのキャラです(近況ノート画像)

https://kakuyomu.jp/users/mano_uwowo/news/16818093076409133348



◇『BLACK/MATRIX』


非道が正義で、優しさが悪となる、正邪逆転の世界観が厨ニマインドを刺激します。主人公の初期パラメータを決定するための第一章が丸々「ご主人様=ヒロインとの蜜月期間」として当てられているのも斬新でした。


選択性のヒロインも全員分プレイしました。クレージュ(ボクっ娘)やミシェット(ゴスロリでツンデレ)、ゼロ(唯一の♂)が特に印象に残っています。他の味方キャラではピリポの成長やルピルピの献身が心に残りました。


こちらも余談。本作のコンセプト「善神と悪神の争いで悪が勝った後の世界」というのは、当時真野も小説のアイデアとして構想があったのですが「先にやられちまったぜ!」と思い、そのままお蔵入りとなりました。




格闘ゲームを皮切りに、ボイス付きゲームがぼちぼち出始めた時代です。

今回挙げたようなシナリオ重視のジャンルになると、物語に合わせた台詞まで喋るようになっていて、古参ゲーマーにとっては驚きの進化の連続でした。


本テーマ次回はセガサターンでプレイしたRPGを振り返ってみたいと思います。

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