第14話移動中

何故か女性の膝に乗せられたまま馬車が動き出した。


「まず自己紹介を使用。私はスヴェン・ラヴァンディエだ、ティセスハという街を収めるラブァンディエ伯爵家の当主をしている。」


「私はカーラ・ラブァンディエよ。よろしくね」


「私はアンヌ・ラブァンディエ、よろしく」


それぞれ名乗られたが俺、名前ないのだが、


「あなたの名前は?」


カーラさんに聞かれるがまだ名前が思いつかないので黙っていると


「名前が無いのか?」


スヴェンが聞いてきたので無いので頷いておく。


「名前が無いのか、ならわた「私がつけてあげるわ!」し、」


スヴェンの言葉を遮ってカラーラさんがつけてくれるそうだ、


「そうねー、レノアなんてどうかしら?」


そう聞かれたので変な名前でなければいいので頷いておく、


「あなたはどこの街から来たのかしら?」


カーラさんに聞かれるが街の名前を知らないので答えになやんでいると、


「お母様、レノアはたぶん魔族か魔人だと思います」


アンヌがそう言って来た


「え、どうしても人族にしか見えないわよ?」

「見た目は人族ですが気配が魔族に似ていますが以前見た魔族よりもどこか違う気配がします」


アンヌの言葉を聞きこちらを上から覗き込むカーラさん


「あなたは魔族?」

聞かれても分からないので

「分かりません。魔族を見たことが無いので」


そう答えることしか出来ないので


「あなたは生まれた場所がわかる?」

「洞窟?のような暗い場所にいました」

「なら種族または見た目がいきなり変わったことがある?」

「ある」


アンヌの質問に答えていく


「なら魔人だと思います。魔族は進化、種族や見た目がいきなり変わることはないはずです。魔人は魔物が進化していき知恵を持ったものの呼び方です。

恐らく見た目が変わる時または生まれた時に知恵を持ったのでしょう」


すごいなこの子は

「たぶん生まれた時から知恵はあったと思います。初めはベビーデビルだったので、」


「え、あなたはベビーデビルから知恵を持っていたのですか?ベビーデビルは知能が低く攻撃力も弱いので進化する個体はかなり少なくゴブリンにも負けると言われるほどですから。進化すればかなり強い個体になるものが多いと聞いたことがありますが」


アンヌに言われ俺は特殊な個体なのだろう。転生者でありゴブリンを倒すことができたから


「あなたはなんの種族なのかしら」


魔物、もとい魔人と聞いてものほほんとしたようなマイペースなカーラさんに聞かれる。


「今は天魔帝という種族です。」


「聞いたことない種族ねー」


「お前はユニーク個体か?」


先程まで俺のことを警戒していたスヴェンが俺に問いかける。今も警戒しているようだが、


「恐らくそうだと思います。進化する時にユニークと書かれているモンスターにしたので。」


「進化先を選べたのか?そんなこと聞いたこともないが魔物は選んで進化しているということか?しかし、」


などと一人ぶつぶつと喋りだしたので無視で


「あなたはかこれからどうするの?」


アンヌに聞かれた、しかし服を買う以外に予定は決めていない


「あら、私はこの子の面倒を見るわよ。だってこんなに可愛い子なのよ。1人は危険だわ」


カーラさんがかなり変なことを言っている。可愛いと言われるのはなんとも、嬉しくもあり恥ずかしい


「お母様、魔人ですよ?」

「魔人だとなにがいけないのかしら、それに名前をつけてしまったのよ、最後まで面倒を見てあげないと」


「養子にするのですか?魔人は養子にできるのでしょうか?」

「あら、養子にしなくても従者として家に来ればいいじゃない。それか客人かしら?」


「はぁー、お母様は1度決めたら意見を変えないのはいつもの事ですね。私は構いませんが、お父様がなんというか、」


そこで3人でスヴェンを見るが未だにぶつぶつと何やら考え込んでいた。


「あなた?」


圧を感じる問いかけにスヴェンはすぐにハッとしてカーラさんを見る。


「カーラなんの話だ?」

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