金色(こんじき)の西日水面(みなも)のさざ波を砕き翻る鯉の背染める
家の近くを流れる小さな水路に一匹の鯉がいた。薄い墨で明暗をつけたような体の色で、藻が混じる水を悠々と泳ぐ。水面すれすれを泳ぐものだから背中のヒレや鱗は空気中に出ていた。
時折パシャリと水音を立てターンする。その度に水面に飛沫がたった。
時刻は夕方。
西日が、水面も鯉の鱗も飛沫も金色に染める。
帰って夕飯のしたくをしないと。
でもこの金色にキラキラする世界をもう少し見ていたい。
第1回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 瑛 @ei_umise
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