どうにもこうにも

勝利だギューちゃん

第1話

「遅刻、遅刻」


私は今、パンをくわえながら学校へと向かっている。

早くしないと、新学期早々遅刻してしまう。


今日から、花の女子高生(死語)

がんばらないと・・・


あそこの角を曲がれば、学校はすぐそこだ。

家から通える高校にしてよかったと思う。


漫画やドラマだと、あの門で男の子ぶつかって、結果的に恋に落ちる。

・・・なんて、べたな展開だがそんなことはあるはずもない。


あったら困るが・・・


ゴツン


ぶつかった。


「ててて」

男の子が、頭を押さえている。


あれ・・・

この子は・・・


「もしかして、杉下くん?」

同じ中学だった、杉下くんだ。


彼も、同じ高校だったのか・・・


「あっ、北さん。ごめん」

「いいって、私こそごめん」

彼を助け起こす。


「ありがとう」

「ううん。ごめんね。」


彼とこんなに話したのは、初めてな気もする。

彼は同年代の男の子みたいに、乱暴なろところがない。

それが、彼のいいところでもあり、苦手なところでもある。


「杉下くん、同じ高校なんだね」

「みたいだね・・・」

「嫌なの?」

彼は首を横に降る。


少し意地悪してみた。


「同じクラスになれるといいね」

「そうだね。でもさすがにそれはないね」


同じクラスだった。


「杉下くん。よろしく」

「こちらこそ」


このまま、恋人になったりして・・・

今は、恋人としては見られないが、大人になれば好みのタイプも変わる。

彼みたいな男の子に恋する事があるかもしれない。


・・・


なった・・・

恋人どころか、旦那様に・・・


まあ、これも思白いか・・・

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どうにもこうにも 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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