愛人

浜田まひる

第1話

 マンションの1室で男女の死体が発見された。

2人はアイスピックで何度も刺されていた。

カーペットには沢山の血痕がこびり付いていた。

白い壁にも血しぶきが飛び散っていた。


ひとりの少年が取り調べを受けていた。

刑事の近藤隆はイライラしていた。

「今度はセックス依存症か!」


ふたりの出会いは新宿にある、とあるバーだった。

カウンターには年齢40代くらいの男がウィスキーをロックで飲んでいた。

そこへ、チリンと鈴が鳴る音がして少年が入って来た。

少年もカウンターの少し離れた席に座っていた。

中年の男はバーテンダーにジンソーダを少年に渡すように頼んでいた。

バーテンダーは「あちらのお客様の奢りです」と少年に言った。

少年は不思議な顔をしてジンソーダを持って中年の男の隣の席に腰掛けて「ありがとう」とお礼を言った。

中年の男は少年の足を触っていた。

少年は快感を感じていた。

ふたりは店から出て行った。

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