1-3-5

次の日

起きて朝食を頼み、朝ごはんを食べ終わった僕は今日から1週間は泊まりたいことを伝えた。

加えて朝食と夕食は用意してほしいことを伝える。

食事は1回大銅貨5枚、宿泊は1日につき小銀貨3枚だ。

合わせて銀貨2枚、小銀貨4枚、大銅貨5枚を支払った。


ついでに聞きたいことがあって聞いてみることにした。


そうお風呂だ。

日本人と言えばお風呂だろう。

と断言してしまうのは日本国民に失礼かもしれないが、日本人にとってみればお風呂はそれだけなじみのあるものになる。

ネットサーフィン中にどこかのページで、各家庭で湯船につかるのは日本独自の文化といっても差支えがないような表現だったはず。

海外の家庭ではシャワーと湯船が一体になっており、湯船で暖まりリラックスするというのはあまりメジャーではないような書き方だったな。

庶民が泊まる宿だ。

湯船は無いだろうが、シャワーだけでも無いか聞いてみることにした。


「あのねぇ。ここは庶民が泊まる宿なんだよ?立派な商人さんが泊まる宿ならシャワーくらいはあるかもしれないが、ここには無いよ。

桶とタオルを一回大銅貨5枚で貸してやるからそれで体を拭きな」


気持ち的には「シャワーもないのか」とがっかりしながら

「わかりました」と頷く。

そして毎日借りたいことを伝え、今日の分からの7回分。

小銀貨3枚と小銀貨5枚を追加で先払いし、宿を出る。


桶とタオルを借りて体を拭くのはまぁ仕方がないと割り切るとして。

再び同じ服を着るのは衛生的に良くない。

そうなると予備の服

を購入する必要があるだろう。

それもこの世界の事情に合わせて1着では足りないだろう。

普通に考えて4~5セット分は用意しておいた方がいいだろう。


食事一つとってみても宿代とセットではないのだ。

そうなると洗濯するにしても重量によって変わるのか、

それとも一回当たりで勘定されるのかはわからないが、

用意しておいた方がいいだろう。


それらをしまうことができる物で、なおかつ商人としての活動を手助けできそうなカバンが必要だ。

ショッピングセンターにしてもまだ食料品のみが解放されてるだけで、カバンやリュックの類はまだ買えない。

それに買える状態であったとしても今の自分の稼ぎでは、あの世界の作りのいいリュックを背負っていれば怪しまれるに決まっている。


なるべく目立たずにやり過ごすためには高くつくことは予想されるが、それでもこの世界の物をしっかりと買うべきだろう。

幸いにも前回20万円相当の収入があった。

1週間の宿代等で3万円近い出費はあったが、35万から引かれた程度だ。

この際しっかりとしたものを買ったとして10万円くらい支払うことになったとしても20万円くらいは残る計算になる。




それにそれがこの領民の為にもなるし、そういったのがショッピングセンターの解放に必要な貢献度に繋がるのだろうと予想していた。

そう思った僕は再び街の中に向かうのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る