程よくひとり

程よい「ひとり」が、人生には必要だと思う。度を越した孤独と、スーパーイケイケ友達たくさんパーティー大学生を経験した私が言うのであるから間違いは無い。

「ぼっち」は悪いものだと思われがちである。しかし、誰かといるときに自分と向き合うなんていう難しいこと私には出来ないから、時々ひとりの時間を作る。

人の来ない山奥に籠るとかいうのでなくても、ちょっと友達を置き去りにして小道に入るとか、旅行の自由時間にひとりで動いてみるとか、そのくらいでいい。

私は今、群馬県の榛名湖周辺に来ている。みんながロープウェイに乗ったり湖畔を眺めたりしている中、私はひとり、バスに乗って伊香保温泉街を目指すことにした。

朝が早いからか、バスの中には誰もいない。誰の声も聞こえないバスの中で揺られながら、これを書いている。午前十時。既に友達が恋しくなってきたのは、ここだけの秘密にしておこう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る