二重転生 異世界転生系漫画の読者が漫画の中の転生先に転生した話。
中村優斗
第1話 プロローグ
俺の名前は中村優斗。 特に何かが得意ということもない平凡な
高校生だ。
俺には、大好きな漫画がある。それは、『チートな魔物?に転生したから異世界で魔王目指してみる』だ。
もし俺がこの世界にいったら、松田(漫画の主人公)ように波乱万丈な生活じゃなくてゆっくり楽に生活を送るのに...と、いつも楽しく妄想させてもらっている。
そんな俺には、ひとつ悩み事がある。
進路のことでも、勉強のことでも、恋愛のことでもない。
それは、大好きな例の漫画の連載があともう少しで終了してしまうことだ。
そのことを考えると、
「はあ、」
とため息が出るのと同時に、すこし寂しくもなる。
「これから何を楽しみにいきてゆけばいいんだよ」
そう思いながら日々をすごしていた。
と、優斗は思い悩んだ。漫画が終わってしまうと、自分の楽しみの一つがなくなってしまう。新しい作品を探すのもいいが、やはり例の漫画のような魅力的な世界を再び体験したいという思いが強かった。
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『チートな魔物?に転生したから異世界で魔王目指してみる』の内容 ___其之壱 松田、転生する。_______________________
主人公の松田歩夢は、大手商社の中年男性の社畜だった。
一か月前には彼女もいたが、今はもういない...
あともう少しで、ということでいつも別れてしまう。
時計の針は、22時を指していた。
松田がいつもどうり仕事帰りの電車に乗ろうと一人で横断歩道をわったているとき、
暴走トラックに引かれて亡くなった...
気が付いたら、松田は森の中にいた。
「これって、いわゆる異世界転生ってやつかー」
順応するのは割と早かった。
ていうか俺どんな姿になってるの?
鏡的なものを探して、近くの川に行ってみた。自分の顔をみるなり
「えええ」
森中に響いた。
そこにうつっていたのは、人でもなく、動物でもなく、スライムでもなく...
黒くて丸い霧のような球だった。
でもいつまでも落ち込んでいられない。
これからどうやって生きるか考える松田であった。
「とりあえず食べ物を探しにいくか」
そう言って、森の中へ入っていった。
森の中を少し進んだら、赤いキノコのたくさん生えた木があった。
「あれ、どうっやてとるんだ?。」
手のない彼は、直接体で運ぼうとした。
そしたら、キノコが、「スー」と自分の中に吸い込まれた。
「えええ」
と少し動揺したが、そうゆうものなんだ、とわりきった。
しばらくすると、さっきよりも元気が出てきた。
さらに、キノコの形を思いうかべると、キノコに変身できるようになった。
最初こそ動揺したが、何だか楽しくなってきて、色んな物を触れては、吸収していった。
〈吸収したもの一覧〉
・赤いキノコ
・雑草 [後に回復ポーションの原料ということがわかる。]
・木の枝
・白い花
・柿みたいな木の実 [味は残念ながらしなかった。]
あれこれ森で遊んでいること1時間、奥のほうから、何だか臭いにおいがしたので、いってみると、そこには、ゴブリンの死体があった。
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