第2章:大学

第2章14話:起床と支度


夜。


部屋のキッチンで作った夕飯を食べてから、ルミはお風呂に入った。


お風呂を出たあと、簡単なスキンケアをする。


水気を落としたあと、オールインワンジェルをパパッと塗って完了だ。


その後、ベランダに出て外を眺める。


マンションの11階から眺める夜景は、なかなか壮観である。


火照った身体に夜風が気持ちいい。


夜空には星がきらめいており、美しい月が出ていた。


しばらく時間を潰したあと、歯を磨いてから、電気を消してベッドに入る。


おっと、忘れていた。


携帯を充電しておかないとね。


……よし、これでよし。


就寝。


こうして、日曜日が終わった。


平日が始まる。






月曜日。


朝。


7時。


目覚まし時計が鳴る。


窓から陽光が射し込んでいる。


「ん~……」


ルミは目覚まし時計を止めて、いそいそとベッドから這い上がる。


それから大きく伸びをした。


4月の朝の空気は、ほどよく涼しくて、心地よい。


ルミは洗面で顔を洗ってから、朝食のスクランブルエッグを作り、わかめスープ、ごはんと一緒に食べた。


食後、ゆったりコーヒーを飲む。


コーヒーにはミルクを入れて、カフェラテ風味にする。


大学が始まるのは9時からなので、家を出るのは8時過ぎでよい。


のんびりまったり、朝の時間を過ごして目を覚ましていく。


ああ、コーヒー美味しい……。


15分ぐらいかけてコーヒーを飲み干す。


それが終わったら歯を磨く。


服を着替えた。


大学生は私服が基本なので、ルミも着るのは私服。


肩出しのブラウス、


スキニーパンツ、


……という服装だ。


さらに化粧をする。


簡単なナチュラルメイクである。


大学に入るまでは、この手のオシャレなんか無視して、脇目も振らず剣ばかり振ってきたが……。


さすがに大学ではそうもいられないと思ったので、頑張って化粧の勉強をした。


おかげで多少は美容意識が上がったと思う。


まあ、使っているのはプチプラ化粧品ですけどね。





アイテムバッグに大学の荷物を詰めていく。


今日の荷物は多くない。


まだ受ける講義を決めてないからだ。


だから教科書はなく、筆記具、大学への提出書類などだけ入れていく。


あとは、剣。


どんな事態が起きたときでも対応できるように、愛剣と予備の剣を所持しておく。


探索者資格を持っている場合、このように剣や銃の所持は認められる(資格がない場合は銃刀法違反になるのが一般的)。


ルミは配信者デビューをする前に、探索者試験を受けて、資格を取得済みだ。


この資格証もバッグに収納しておく。


剣にあわせて、戦闘衣であるコートと仮面も入れておく。


さて、荷物が詰め終わったので、アイテムバッグをポーチのように腰にかけた。


そして服のポケットには、携帯と学生証。


2万円と小銭を入れた小さな財布を入れる。


下宿であり徒歩通学なので定期券はナシ。


準備が整ったので出発することにした。



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