シリアルキラー
そのシリアルキラーは怠惰だった。
普通、シリアルキラーは勤勉でなくてはいけない。自ら設定したルールを越えない自制心をもち、黙々と目的を遂行する真面目さが必要だ。だが彼は違った。ターゲットはその日の機嫌によって、現場はその時の天候によって、時刻は体調によって、手段は気分によって変わり、相手を殺し切らないどころかなんだか面倒だからといって決行自体をやめにしてしまうことも多かった。
そういうわけなので、一連の犯行がシリアルキラーの仕業だと発覚することもなかったし、そもそも一連の犯行だとさえ誰も考えなかったのである。
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