エタニティーワールド
@kinoutokyou
第一章 目覚めと出会い
第1話
森の奥深く、木々は自由に生え水の流れる音や動物の鳴き声がどこからか聞こえてくる。
かつては建物だったであろう石壁は無惨にも崩れ去り、そこに苔や蔦、草が生え人が住んでいた面影はもうない。
その場所の中心に石棺がありそれも苔や蔦まみれだった。
その蓋がズッズッっと横にずれていく。
「ふわぁ、、」
完全に蓋があき、眠そうに目をこすりながら人が出てきた。
その子は銀髪の長い髪に海とも空とも言えるような綺麗な瞳。見た目は10代の女の子だ。
「寝過ぎた…ってあれ、ここ、こんなにボロかったっけ…」
ま、いいか。
よいしょっと立ち上がる。
確か私の最後の記憶は…
ある戦いで大怪我を負い森の中にある建物に入って、回復しようと治癒力を込めた石の箱を作って…そこで眠ったはずなんだけど…
周りを見渡す。
確かにボロボロではあるが、建物だったような物も見える。移動させられたわけではない。
「どのくらい寝てたのかな」
随分と長く眠っていたような気がする。
それにこの森の神聖な空気のおかげで力もすごく溜まっている。
ふと見下げた時に自分の着ていた服がボロボロになっていることに気づいた。
「保存魔法をかけてあったはずなのに。」
インベントリ
そう心の中で唱えるとパッとインベントリ内の情報が頭に流れ込んでくる。
この中に入っていたものは全て問題なさそうだ。
インベントリ内から腰のあたりで結べるリボンが付いているワンピースとフード付きのマント、下着、靴下とブーツを取り出して履く。
これは昔狩った魔獣、一角兎の素材から作ったものだ。
一角兎とは高さ2メートルほどサイズがあり一足で1キロメートル移動するとても速い魔獣だ。
捕まえるのが大変で希少価値がある。
「ふわふわで最高。」
着心地は最高級だ。
水魔法で体を綺麗にし服を着た。
最後に腰につけられるポシェットとナイフを身につけて…完成。
今の世界はどうなってるのか見に行こうかな…ゆっくり歩き始めた。
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