屈強な兵士を育ててゴリラの園を作るのですわ
(そんなことがあったのか……。
性格のゴリラが隠せていないと思うがいいのか?)
見た目が華奢ならいいのですよ。
もう大変だったのですよ。貴方ときたらのんびり寝ていて知らないでしょうけど、全く。
(そうは言うが今七時だぞ?
そんな常識外れのこと常識外れの時間にされても困るのだが。文句は全て常識をどこかに捨ててしまった王子に言ってくれないか)
……それもそうですわね。私の活動時間が早朝からですから、ちょっと驚くだけでしたが、だいぶ早かったですわね。
どうせ、夜のうちに来ようとして引き止められて朝に来たのでしょうね。メイドをひきずる姿が浮かびます。
(とんでもないな。
そう言えばお前が送った騎士って何なんだ?)
ああ、その事でしたらお父様に確認したのですが、どうやらお父様が送ったらしいですわ。
(お前の父さんが?
あれ、あの人今寝込んでいるんじゃないのか)
起きたそうですわ。
それで昨日のこと聞いてすぐに兵士をおくったようですの。何でも娘が平気そうだから大丈夫だと思っていたけど、あんなバカ王子、嫌だったよな。少しでもバカ王子をまともにさせるからとのことらしいですわ。
全く面倒なことです。
今、余計なことはしないで、私が必要な時だけが力を貸してくださいと手紙をかいている所ですの。
(手紙? そりゃあ何でまた?)
勝手なことされて王子に暴走されても困るからですわ。後婚約破棄はしたい。
(いや、そうじゃなく手紙に書かなくとも言いにいけばいいだろう)
あぁ、それは無理なのですわ。
何でも可愛い一人娘がゴリラになったことがまだ信じられないらしく、しばらくは姿を見せてくれるなと言われてますの。全く面倒ですわ。
(なるほど、かわいそうに)
全くですわ。私も暇でもないのに仕事を増やされて困ります。
(親父さんのことだけどな
それより騎士がこのままでいいのか?)
いいわけありませんわ。
小娘に負けるような奴と分かられた者が王の護衛だなんて、この国にはろくな兵がいないと思われます。まあ実際にその通りですけど。あれが天才と言われるぐらいですからね。
我がゴリラ軍団よりは弱いですわ。
それがおおやけになるのはまずいのに……。
騎士が変わらないなんて、城の中、王子に強く言えるものが殆どいないということですわね。王は高齢。年老いてからの息子ということもあって王子に甘いですし、困りましたわ。
明日からは学校に行って王子の行動を見ていた方がいいかもしれませんわ。騎士の拉致監禁も視野にいれていきますわ。
(怖いな。
そうするとメイドに言って擬態衣装を用意してもらわないとな)
昼には来てもらいますわ。それまでは
鍛錬をしましょう。
(別にいいが、擬態できなくなるなよ)
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