親友の催眠術にかかったフリをしたら、キスをされた私はどうしたらいい?
シャルねる
催眠術
「ねぇ
そう言って、私の親友の
「何それ」
「いや、ちゃんと読んでみてよ」
そう言われた私は、私のベッドの上に寝転んでる珠鈴に近づいて、スマホの画面を覗き込んだ。
「催眠術?」
「そう、やってみよ!」
「え、なんで?」
何故かテンションの高い珠鈴には悪いけど、私は普通に催眠術なんて信じてないし、時間の無駄だと思うから、嫌なんだけど。
「えー、やってみようよ!」
「なんでそんなやる気なの。……何か催眠術でしたいことでもあるの?」
私は、なかなか食い下がってくれない珠鈴に向かって、そう聞いた。
「そ、それは、や、やってみてからでいいじゃん」
すると、珠鈴は焦った様子でそう言ってきた。
……いや、そんな言い方されたら、気になるでしょ。
「まぁ、いいよ。……私がかけられたらいいの?」
「う、うん」
何となく、何がしたいのか気になったから、私はそう言った。……どうせ、ほんとにかかることなんてないんだから、催眠術にかかったフリをして、私に何をするのかを確かめようと思って。
「じ、じゃあ、やってみるよ」
「ん」
そう言って、珠鈴は何かぐるぐるしたスマホの画面を見せてきた。
「これ、よく見ててね」
「ん」
私は珠鈴の言葉に頷いて、言われた通りにそのぐるぐるを見るけど、全然催眠術にかかる気配が見えなかった。
「璃花、催眠術、やっぱりかかってないよね?」
珠鈴は苦笑いになりながら、私にそう聞いてきた。
私は、催眠術にかかっている風に見せるために、ボーッとして、何も答えなかった。
「え、璃花? ほ、ほんとに、かかってるの?」
珠鈴は信じられないといった様子で、そう言ってくる。
「し、信じられないから、ふ、服、めくってみて」
珠鈴は、私が催眠術にかかったフリをしていると思ったからか、そう言ってきた。……多分だけど、催眠術にかかってなかったら、恥ずかしくて出来ないと思ったから。
まぁ、確かに恥ずかしいけど、ちょっとお腹を見られるくらいだし、大丈夫。
そう思って、私は服をめくった。
「ほ、ほんとに、かかってるの?」
すると、珠鈴は私のお腹を恥ずかしそうに見ながら、そう言った。
……なんで珠鈴が恥ずかしそうなの。……どう考えても、今恥ずかしいのは私の方でしょ。
そう言いたい気持ちを我慢して、私は催眠術にかかってるフリを続けた。
「……り、璃花、目、閉じて」
そうしていると、珠鈴は更に恥ずかしそうに、そう言った。
目を閉じたら、珠鈴が何をしたいのか分からないかもしれないけど、私は催眠術にかかってるってことになってるんだから、閉じない訳にはいかないと思って、直ぐに目を閉じた。
「り、璃花、こんなやり方で、ごめんね。……いつか、ちゃんと言う、から。……好き、だよ」
珠鈴がそう言い終わると、何かが、私の唇に一瞬だけ触れた。
私は目を開けそうになるのをグッと我慢して、動揺している心を悟られないようにした。
えっ、い、今、私……え? き、キス、された……?
い、いや、そ、そんな訳、え? だ、だって、私たち、女の子同士……だし、た、ただの親友、なんだから、そ、そんな訳、ない、よね。
「……り、璃花、い、今起きたこと、ぜ、全部忘れて、ね、眠って」
私が混乱していると、珠鈴のそんな声が聞こえてきた。
私はまだ頭が混乱していたけど、従わないと、催眠術にかかってないことがバレちゃうから、珠鈴の言う通りに、私は横になった。
……頑張って寝ようとするんだけど、こんな状況で眠れるわけが無い。……だ、だって、キス、されたかも、しれないんだから。……ち、違うとは思うけど、わ、わかんないし。
そして、私が色々と考えていると、私は珠鈴に膝枕をされた。
私は顔が赤いのがバレないように、寝返りを打った振りをして、珠鈴に顔を見られないようにした。
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