第14話 理想的なお家
受付係さんが戻って来るのを待っていると、アニエラが私に質問してきたの。
「ねぇ、お風呂って必要なの?体なんて濡れタオルで拭けば良いんじゃないの?」
「アニーはお風呂に入った事はある?」
「無いよ。お風呂なんて贅沢なものは普通の人は利用しないもん」
この世界ではお風呂は贅沢なんだね。
「家を借りたら一緒にお風呂に入れば、アニーもお風呂があって良かったと思うよ♪温かいお湯に浸かってるとね、身も心もぽかぽかになるんだよ♪」
「よく判らないけど、ハルカが良いと思うんだったらきっと良いんだろうね♪」
お風呂話しをしてると、受付係さんが戻って来て借家を紹介してくれた。
「条件を満たす物件は2つありました。1つ目の物件は平屋で、部屋は2つでキッチンと2人でも入れるお風呂が付いて、月の家賃は金貨3枚です。2つ目の物件は2階建てで、1階にキッチンとお風呂があって2階に寝室画2つありますが、こちらのお風呂は1人用なので狭いですが、月の家賃は金貨2枚になります」
金貨1枚の差なら大きなお風呂の方が、アニエラと一緒に入れるので1つ目物件が理想だね。
「1つ目の物件を見て、気に入ったら借りたいと思うのですが?」
「では、現地へ向かいましょう。」
直ぐに物件を見に行くことになり、受付係さんの後について行くと、冒険者協会から歩いて5分程で到着した。土地は50㎡位で周りは低い塀で囲まれてはいるけど、外から中が見える作りだった。家の方は新築では無いけど綺麗な建物なので好印象。玄関から中に入ると最初にキッチン、次に部屋が2つあって奥にお風呂があったの。注目のお風呂は石で出来た浴槽で2人でも入っても余裕がある大きさだった。
私はひと目で気に入ったので、この借家を借りる事にした。
「私の理想的な家なので借りたいと思いますので、契約の手続きをお願いします」
「はい、契約書類はこちらです。家賃は前金になってるので、金貨3枚も書類と合わせて頂きますがよろしいですか?」
「はい、金貨を渡しますね」
その後は、契約書類を確認する。
・契約は前金制で月単位での契約。
・家屋に傷などが付いた場合は借り主が責任を持って原状回復をする事。
特に問題は無かったので、契約書類にサインをして、今日から私達が暮らす家を借りる事が出来た。
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