第28話 其々の役割

 ゴブリン戦士級ファイター4体が近付いてきた。

 1体は残す必要があるので複数マルチ魔法は使えないので、〚風刃ウインドカッター〛で先頭に居るゴブリンの首を刎ねて仕留めたの。突然の攻撃に身構えながら周囲を警戒してるね。うん、戦士級ファイターでは魔法の軌道から位置を特定される事はない、更にもう1体を〚石剣ストーンブレード〛で胸を突き刺し仕留めると、何処から来るか判らない攻撃に恐怖して逃げ始めたの。1体しか逃さない予定だから追い掛けようとすると、〚石弾ストーンバレット〛が1体のゴブリンの右足に直撃して動きを封じたの。


『ハルカ、動きは封じたよ!』


 並列思考セレブロが逃走を阻止してくれたの。私は片足を奪われ這いながら逃げるゴブリンを〚刺突スピア〛の一突きで仕留めたの。


『完璧なサポートだったよ♪』

『それは良かったよ。助けを呼びに行った筈だから迎撃の準備をしておこう。』

『OK!』


 土魔法で深さ2mの落とし穴を作って、底には同じく土魔法で石針を作って罠の設置完了。後は応援を連れて戻るのを待つだけ。


『ハルカ!』

『判ってるよ。戦士級ファイターのみ6体だね。』

『もう1回、1体残して騎士級ナイトが来なければ場所を変えよう。』

『OK!』


 私はガイルの姿になって、落とし穴の前で待ち構えてるとゴブリン達がやって来たの。先頭のゴブリンは私の姿を見ると仲間に叫んだ。


「人だったのか!アイツが仲間の仇だ!」


 5体のゴブリンが一気に襲い掛かって来た!私も身構えるフリをして、落とし穴に落ちるのを待つと、


『ぐわぁあああ〜』


 見事、バラエティー番組での落とし穴ドッキリを彷彿させる見事な落ちっぷりだった(笑)落ちたゴブリン達を確認すると、生きてはいるけど大怪我で虫の息状態だったので、楽にしてあげる事にしたの。


「楽にしてあげるね♪〚複数の風刃マルチウインドカッター〛!」

「ぎゃっ、ぎゃあああ〜」


 断末魔をあげてゴブリン達は絶命したの。仲間達の殺られる様を見ていた後方のゴブリンは必死に逃げていく、作戦通り見逃して応援を待つ事にした。


『ねぇ並列思考セレブロ、この姿でなら〚格闘術〛や〚投擲〛の練習できるよね?』

『確かに出来るね。これから取り組んで行くのも好いね♪』


 待ってる間に私を強化する話しをしてると、待っていた反応が来た!


『ハルカ、騎士級ナイトが来るよ。経験はしたけど油断は禁物だからね!』

『うん、治るけど痛いのは嫌だもん。』


 さぁ、ゴブリン騎士級ナイトとの第2戦目の開幕だね♪私と並列思考セレブロが其々の役割を果たせば、前回より楽に勝てる筈なの。

 私達の成長が試される戦いだね!

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