第26話 激闘するハルカ

 私は小枝に変化してから、ゴブリン達がやって来るのを待ち構えたの。奇襲でどれだけ戦士級ファイターを減らせるかで、戦いの仕方が変わってくるからね。


「こっちた。いきなり仲間が殺られたんだ!」


 逃がしてあげたゴブリンが、仲間達ナイトを連れてやって来たの。(グッジョブ♪)

 私は風刃ウインドカッターで、ゴブリン達に奇襲を仕掛ける


「〚複数の風刃マルチウインドカッター〛!」


 現状の魔力操作の限界である10枚の風刃ウインドカッターがゴブリン達を襲う!


「グエッ」「アッ」「ギャッ」「グギャ」


 4体の戦士級ファイターを仕留めた。騎士級ナイトは剣で弾いて無傷、残った戦士級ファイターは右腕を失い苦痛に顔を歪めていたの。

 これなら実質1対1なので楽に勝てるのでは?そう思ったの…現実は甘くなかったけど(汗)


 騎士級ナイトは、風刃ウインドカッターの軌道から私の位置を予測して〚斬撃スラッシュ〛を放ってきた。咄嗟に躱そうとしたけど、小枝に変化してたので躱しきれずに傷を負ったの。


「キャッ、流石に格が違うわね…感知以外にも攻撃の軌道から予測出来るのね…(ズギッ)」


 〚高速再生〛のお陰で回復はするけど、傷は深く直ぐに完治はしない…


「スライムか、俺の〚斬撃スラッシュ〛を喰らって耐えるとはな。油断せずに全力で行かせてもらうぞ。〚石弾ストーンバレット〛!」


 私は〚瞬速フラッシュ〛で躱してから、反撃の〚石槍ストーンスピア〛を放つが剣で打ち落とされた。騎士級ナイトは既に次の動作に入っていて、下から剣を斬り上げてきてたの。『ヤバイ!』反応しきれずに剣先が身体を切り裂くが致命的な物では無かったの…


「くっ、あぁ…動きに無駄がない…」

『ハルカ、僕が動きを封じる。その隙に〚毒針スティンガー〛で徐々にHPを奪うんだ!』


 並列思考セレブロが私の魔力を使って騎士級ナイトの動きを封じる為に〚砂場サンドピット〛で足元を砂に変えてくれたの。


「なっ、足元が砂に…くそっ!思う様に動けない…抜け出さないとヤバイ!」


 並列思考セレブロが作ってくれた隙を無駄にはしない。私は〚瞬速フラッシュ〛からの〚毒針スティンガー〛で傷を付ける事に成功したの。


「痛っ、だがその程度の軽い攻撃ではダメージは入らないぞ?」

「違うダメージを与える攻撃なんだよ♪今こら少しずつ毒が回るからさ、徐々に毒が回る苦しみを味わってね!〚複数の石弾マルチストーンバレット〛!」


 砂地で思う様に動けないので全てを撃ち落とせず、数個石が直撃した事でバランスを崩して尻もちついたの。更に視界を奪う為に〚ウインド〛で砂を舞わせたの。細かな砂が目に入って視界を奪う事に成功した。

 剣技は離れていても危険なので、剣を持つ右腕へ〚風刃ウインドカッター〛を放って手首を切断したので、剣は使えなくなったね。


「ぐわぁあああ!」


 ここまでくれば後は仕留めるだけ。私は槍に変化して騎士級ナイトの心臓目掛けて渾身の〚刺突スピア〛を放ったの!


「ゴフッ…お前は…強いなぁ…」


 その言葉を残してゴブリン騎士級ナイトは絶命したの。

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