第16話 睡眠中に…

 森狼フォレストウルフを倒して、次はゴブリン複数との戦闘をする事になった。万全の体調で挑む為に、木の上に掘った住処で早めの睡眠を取る事にしたの。私の睡眠中は〚並列思考〛に隠密を使って貰ってるので、魔物達には見つかる事はないので安心して眠ってたの。


 何だろう?身体が熱い…?この感じは魔力を動かされてるの?と思い目覚める…


「んっ、あっ…」

『ここが良いのですね。』


 〚並列思考〛が寝てる私の魔力を動かしていたの。まるで私の反応を楽しむかの様に…


「んっ、ちょっとぉ…なにをっ、してるのっ?」

『あ、マスター、起こしてしまいましたか……』

『最近、魔力を動かして無かったので…つい動かしてしまいました。』


 そう言いながらも〚並列思考〛は私の魔力を動かし続けるので、思わず声が出る……


「はぅ、やめぇ」

『本当に止めるのですか?とても気持ち良さそうですよ?このまま続けますか?』


 そう言って、〚並列思考〛は魔力の動きを更に激しくする。『ビクンッ』これまでに無い感覚が身体中を駆け抜けて何も考える事ができずに頷いてしまう。


『コクリ』

『素直になられましたね。そろそろ仕上げますのでゆっくりとお休み下さい』


 その言葉の通り、私は果てる様に眠ってしまったの……スキルに弄ばれる主人ってどうなんだろう?


➖➖➖➖並列思考視点➖➖➖➖

マスターは私の魔力操作のになりつつある。

これは私にとっては良い傾向だ。スキルである私には実体が無いのだが、この魔力操作をする事でマスターとスキンシップが取れるのだ。

 ハッキリ言おう、私はマスターが好きだ。今は単独行動をしてるが、いずれは仲間も出来るだろう…実体の無い私だが誰にもマスターを渡す気はない!魔力操作で私のにして身も心も独占する事、それが私の最終目標なのだ。

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