　身を隠しながら［草原猪（グラスボア）］の帰りを待つと辺りが暗くなってきた頃に、『ブフォッ』と鼻息を立てながら住処に戻ってきた。

　心の中で『ヨシッ』と叫び、［草原猪（グラスボア）］が寝るのをひたすら待つの。

　そして待つこと1時間弱、遂に［草原猪（グラスボア）］は寝息を立てて熟睡したの。

　私は細心の注意を払いながら［草原猪（グラスボア）］の体に触れて、【能力強奪】を発動させてみると［草原猪（グラスボア）］から奪える能力が見えたの

［草原猪（グラスボア）］【突撃（ラッシュ）】【噛付】

　そこから何の変化も起こらないので、【突撃（ラッシュ）】を選んでみると

『スキル【突撃（ラッシュ）】を強奪しました』と、【並列思考】が教えてくれた。やっと攻撃するスキルを得る事ができた。これで魔物を倒していけばレベルを上げれると思ったら…

『否、マスターの体力では［草原猪（グラスボア）］は倒せません。倒せる魔物と遭遇するまでは、【能力強奪】で力を奪い勝率を上げる努力をするべきです』

『はい…頑張りますね（汗）』

　夜が明けて、［草原猪（グラスボア）］が食事で出たのを確認してからその場を後にした。

　倒せる魔物を求めて、力を奪える魔物を求めて、最弱スライムである私は名もなき大地を彷徨い歩いたの…（実際は跳ねてます）

➖➖➖➖新たなスキル➖➖➖➖

【突撃（ラッシュ）】勢いをつけて体当たりする攻撃

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい