ザムザー・グレルのコラム 翻訳:福正（ライター）

『3rd』がやってきた。

　みんなご機嫌いかがかな。ザムザー・グレルだ。

　先月あった最後の『2nd』のプロツアーからの興奮が冷めきらないまま、ついにこの日がやってきた。ダブルクロスTCGの新しい形、『3rd』だ。

　なんといっても目玉は大きなルール変更だろう。シンドロームを三種混交させたトライブリードというデッキが構築できるようになったことは、大きく戦略の幅を広げてくれるはずだ。これは僕個人非常に期待していて、エキサイティングなゲーム体験をもたらしてくれるものと確信している。

　『1st』から『2nd』への移行のときにもあったように、カードプールに変動が見られるので、プレイヤー諸氏は注意した方がいいだろう。エラッタや廃止のリストは公式サイトが配布しているので、よく確認してほしい。

　さて、『3rd』になってどんなデッキが今メタゲームに上がってきているかというと……どうやらトライブリードのものはあまり目立っていない。これはデザインに目立ったものが上がってきてないというより、まだ皆模索している段階ということだろう。今の段階ではまだ堅実なクロスやピュアが名を挙げているようだ。

　今僕が注目しているのは『レネビノイマン・ウェポン』だ。3rdからの新規カード群である『レネゲイドビーイング』と優等生の『ノイマン』を合わせた形で、シンドローム数は1つのピュアだ。これは必ずしもレネゲイドビーイングやピュアにこだわる必要はない構築ではあるのだが、安定性はかなり高いと思う。まずは今の新しいダブルクロスを見ていきたいというプレイヤーにはぴったりな構築だろう。

　レネゲイドビーイング:サイバーは優秀なドローソースとなり、ウェポン型ノイマンに必要なウェポンを引っ張ってくることが容易となる。これによりオーヴァードがフィールドで無防備で突っ立っているというような心もとない状況はあまり起こらないだろう。（とはいっても、完全獣化型キュマイラデッキはそんな無防備な状況をあえて演出する場合もあるのが面白い所だ。しかし、今回のノイマンのオーヴァードは無防備で立っていた場合、本当に無防備なのでどうにかしてウェポンを引いておきたい。もやしっ子が手持無沙汰にしている状況を想像すると泣けてくるね）

　さて、豊富なドローで首尾よくウェポンを引いたらいよいよオーヴァードをフィールドに立たせよう。ここでマルチウェポンとヴァリアブルウェポンを発動し、引いてきたウェポンを全て装備させてやる。もしもヴァリアブルウェポンが引けていないならマルチウェポンだけでも強いはずだ。どのウェポンをデッキに投入するかはプレイヤーの好みが出るところだが、スナイパーライフルあたりがちょうどいいだろう。大丈夫。レネゲイドビーイングがちゃんと手札に送ってくれるはずだ。

　こうしてまるでスター・ウォーズにでも出てきそうな見た目になったオーヴァードが相手フィールドを突破し、勝利をもぎ取ってくれるだろう。もしも妨害札が必要ならば、少々博打だがカウンターを採用するというのも手だ。より安定を目指してヴァリアブルウェポンの採用枚数を減らすことも考えられる。

　僕個人としてはこのヴァリアブルウェポンがかなり強力なので、今後エラッタが入る可能性は極めて高いと考えているが、それでも恐らく極端な変化はしないので、3rdの環境にかなり長く残るカードになると思う。ウェポン型はデッキにウェポンをかなりの枚数割かなければならず、コストも嵩むが決まれば爽快感のある破壊力を出してくれる。盤面の派手さも映えるところなので、是非みんな使ってみてほしい。

本日はここまで。近いうちに最初の3rdプロツアーの発表があるはずなので、楽しみにしていてほしい。恐らくは予選の段階までには3rdならではのデッキが台頭しているころだと思うので、メタゲームにも目が離せないぞ。それでは、また次のコラムで会おう。