塩男川柳八選

脳幹 まこと

弱り目に イベリコ豚が ぶぶたぶた


 弱り目に イベリコ豚が ぶぶたぶた


<解説>

 三軒茶屋にイベリコ豚が安く食べられるレストランがあって、そこの店主が熱心な悪魔信仰をしていた。崇拝の対象は鶏やネズミをイベリコ豚にしてくれる代わりに、契約者の脳みそを少しずつ食べていく悪魔・ラドーである。

 その店主はすでに15年ほどそのレストランを経営していて、全日本イベリコ豚コンテストでも毎年のように上位入賞だった。しかし、去年MRI検査したところ、普通の人の20%くらいしか脳がなくて、残りの80%は一体何で占められていたかというと、牛脂だったとのことだ。

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