この世界に同じ愛などひとつもない

蒼キるり

この世界に同じ愛などひとつもない

恋焦がれるのはいつも人でない許される世界へ消えたいや


願いはと聞き生きてさえくれればと乞われ贈られた口づけと愛


永遠になんて言わない刹那ゆえ美しい愛もあるはずでしょ


丸さだけ求めるなどもったいない刺があるから恋は巡るの


気づいたの憂と愛は少し似て恋してるから湧くひたむきさ


眩しさに目を細めるの愛は人をどうして光らせるのかしら


愛は純だなんて思う幼さはもうないけれどでも愛は愛


優しさを贈る証明それが愛か奪ってみせる強さを見せろ


頬掠め触れた唇愛しくて塩の味しかしないキスだね


触れてすぐ恋ではないと気づくけど恋でなくとも触れる自由よ


ただひとつ解を求める愚かさよ幾千あるから恋は楽しい


勝ち負けが恋ではなくてしあわせが増えることこそ恋のしるしよ


恋をするのは違う場所愛するは同じ場所よ焦がれる様ね


白夜と幾星霜を超え握った手離さないでと祈っては泣き


欲しいもの欲しかったもの戻らない過去の情景あなたとの愛


好きなもの別にひとつでないけれど貴方がいいと嘯いてみた


貝殻を拾い集めるような恋して揺蕩ってた十七の春


花車みたいねあなた文字だけじゃ喜べばいいかもわからない


恋だけを愛とするなよ適当な括りに殺される人がいる


大声で叫べよここにいると知らしめるにはそれしかないんだよ

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この世界に同じ愛などひとつもない 蒼キるり @ruri-aoki

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