エリスの黄金の林檎

古博かん

読み飛ばしていい登場人物一覧(短編の割に出てくる面子が多いので)

 3万5千字程度の小作でありながら、作中にセリフのある登場人物(神物)が十四名ほど、わちゃわちゃおわすので。

 こんな奴らが、ごちゃごちゃするよーという心構え用にどうぞ。

(※ 群像劇なので、主人公はいません)



エリス(Eris):

 不和を好む女神。人里離れた深い森の奥でひっそりと物静かな暮らしをしている。神なる力の源を操る能力は天帝おとうとユピテルに匹敵する。



ユピテル(Jupiter):

 天帝。ティタン族(父親派)を倒して玉座に着く。自分も同じ運命を辿ることを憂慮している。ティタン族を両親に持つが、全く異質な全知全能の神。浮気性。



プロメテウス(Prometheus):

 当代随一の識者、先見の明に秀でたティタン(巨人)族。ユピテルの父子戦争に助力した叔父。終戦後、ユピテルの私情により磔刑に処される。



ユノ(Juno):

 先王サトゥルヌスの娘。ユピテルの正妻。プライドが高く侮辱を受けたと感じるとヒステリーを起こし、相手をとことん叩き潰す激しい気性の持ち主。



ミネルヴァ(Minerva):

 ユピテルと前妻との間に生まれた武勇の娘。文武両道と良妻賢母を兼ね備えた知略と正義の女神。



ウェヌス(Venus):

 出生不明の愛と美の女神。先王の肉片を投げ捨てた海の彼方より、忽然と現れた絶世の美女。



ラトナ(Latona):

 先の戦争でユピテルに味方したティタン族の生き残り。ユピテルに見染められ、ユノの嫉妬を受けながら双子を出産した。



アポロ(Apollo):

 天帝ユピテルとラトナの間に生まれた双子の弟。闊達で明るい甘えん坊。誰からも愛される太陽の王子。



ディアナ(Diana):

 天帝ユピテルとラトナの間に生まれた双子の姉。生まれた時から物を見て口を聞いたらしい。ユピテルの離れ屋に隔離されている。



メルクリウス(Mercurius):

 ユピテルが自分の姪に産ませた子。知恵が周り足が疾いため平時は伝令係として仕えている従者。主従関係が強い親子。



アモル(Amor):

 背中に羽の生えた異形の子ども。恋愛成就と破局の矢を持つ弓の名手。ウェヌスの子分。



テティス(Thetis):

 海に棲む賢者ネレウスの娘の一人。子を産めば、その子は父を凌ぐという予言を恐れたユピテルの謀略により人間と結婚することになった。



ペレウス(Peleus):

 島国アイギナの名君。テティスの結婚相手。テティスとの間に、後の英雄アキレスをもうける。



パリス(Paris):

 小アジア中西部イダ山の麓に捨てられていた孤児。羊飼いとして育つが、牧羊先で出会ったユピテルに黄金の林檎を託され審判者となった純朴な少年。

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