夏草と異世界人

京極 道真  

第1話 夏草とUFO

蝉がうるさく鳴く午前10時。僕は窓を閉めた。

今日から夏休みだ。高校生になっても僕は“この季節,夏休み“が大好きだ。このワクワク感は、あの日からずーっと変わらない。小2の夏、僕は出会ってしまった。”ビク。“太陽系外第8惑星から地球探索チームとして派遣されてきたビク。あの日、僕は夕日が沈む瞬間、目の前の太陽とは逆に浮上する大きいなUFOを見てしまった。

UFO はまっすぐな一本道、僕らに向かって飛んで来た。夏休み初日、僕らはケイの家でゲームバトルで遊んいた。17時45分。終了「バイバイ」と別れて3人自転車で家へ向かっていた。狭い道を並んで自転車をこいでいた。リクが「今日のゲーム僕、負けっぱなし。ショウ、ショウは勝ち続き、ずるいぞ。」「そうか?僕はいつも通りだよ。」リクが「ショウ、その言い方が、クソー。勝つ奴のセリフ。あー僕も一度言ってみたいセリフだよ。」おっとりしたユウタが「僕は勝っても負けても楽しいよ。」「そうだな。」そしてその瞬間は突然訪れた。ユウタが慌て「あれ!あれ見て!」僕らの目の前に大きなUFOが現れた。沈む大きなオレンジ色の太陽とUFO の曲線が重なり「まぶしい」僕らは目を閉じた。熱さが僕らに近づく。僕は片目をうっすら開けて見た。頭上を丸い曲線の物体が通り過ぎて行く。“UFO にしては遅いな”心で思った瞬間。『今故障中なんだ。』声が聞こえた。「えっ?」僕は思わず声にだしてしまった。『嘘じゃないよ』「ビューン」大きな風が吹いた。熱い物体が通り過ぎてた。僕ら目を開けて。「見た?」「UFO?」「そうだ。UFOだよ、ショウくん、リクくん」そういいながら、おっとりのユウタが自転車を放り投げて僕の肩を揺らした。リクも僕の横で自転車に乗ったまま、固まっている。僕も「UFOだよ。大事件だ。テレビやネットニュースでバズるよ。」クールなリクも「そうだな。絶対UFOだった」僕ら3人は顔を見合わせた。

太陽が沈んだ夏の西の空と夏草の緑の匂いが僕の中に入り込む。翌日ゲームバトルの続きで

僕らは再びケイの家に集まった。リクがいない。「リクまだ?」ケイもユウタもキョトンとして「リクって誰?」2人がハモる。2人は冗談を言っているようではなかった。”リクが消えた。“それにあんなに驚いていたユウタは昨日UFOを見たのを覚えていない。何かがおかしい。僕だけが。




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