私はまた貴方に恋をする
桔梗-s
第1話恋の終わり
もし、待っていて貴方が来なかったら…
一人で待つのは耐えられない…
もし、貴方が来たとして、サヨナラを
言われたら…私は耐えられるだろうか…
私は貴方の言葉「後で行くから」を
置き去りにして、帰らなかった。
誰かを好きになることが、
こんなにも苦しいことなんだろうか。
好きすぎて自分を見失いそうで怖かった。
いや、実際見失っていたんだろう。
貴方の事も、見えなくなって、
いつも不安で不安で、子供だった、
もっと素直になれたらよかったのかな?
幼すぎて答えが出せなくて、思い込んで、
もしかしたら好きなのは私だけなんじゃ…
いろんな事考え過ぎて…
私は貴方の言葉を置き去りにして
逃げた。
答えから逃げたんだ。あの日。
雪の降る、夜に。
私は大切な人の手を離してしまった…。
ありがとうも、ごめんねも、
サヨナラも言わないままで。
胸の奥にギュッとした痛みを
初めて感じながら、バスを降り
とぼとぼと歩く家までの道のり、
心が空っぽになるとは、こういう事か。
自分がワケワカラナイ
泣いたらきっと壊れてしまいそう。
泣いたほうがラクだったかもしれない。
でも私の強がりが、それを拒む。
なんて馬鹿なんだろう。臆病者。
そんな恋の終わりだった。
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