第101話
次の日でハザマはすべて消滅した。
残るはダンジョン3つ。
「フトシのおかげで効率が10倍くらいになったんじゃないか!」
「本当に助かるわ。私のパーティーにも欲しいわね」
「お前らは全員女だろ?」
「フトシなら大歓迎よ」
「は、はははは、ありがとうございます」
正直さっきからたまに目が合うスズメさんが気になってしまう。
「まずはダンジョンを消滅させてからだな。フトシには明日も留守番を頼む」
「はい」
その日は無事終わり、次の日にダンジョンの攻略があった。
スズメさんの配信を見る。
『ダンジョンはこのタワーの最深部に到達してダンジョンコアを破壊すれば消す事が出来る。だが、その時に倒していないモンスターが一斉に地上に出てくる。不利になれば迷わず砦に撤退する!』
こうして特級全員でダンジョン攻略配信が始まった。
ハンマさんが最深部にたどり着いて大きな黒い球体、ダンジョンコアを破壊すると高速でコメントが流れる。
ダンジョンが上から順に消えて行き、完全に消滅するとみんなが砦に走って来た。
「俺の出番か!」
そう思っていたが、俺の出番は無かった。
ダンジョンの外を見ると、モンスターがダンジョンに入って行く。
「ハンマさん、消滅させたダンジョンから出て来たモンスターの多くが違うダンジョンに入って行きました。後、他のスケルトンもどんどんダンジョンに入って行きます」
「不気味だねえ」
「ま、今は休息が必要だ。動くとしたら休息後だな」
「待て、あれを見てくれ!」
体長5メートルほどのガイコツがダンジョンから出て来た。
そのガイコツは腕が6本あり、それぞれが剣を持っている。
全員の表情が凍りつく。
「別のダンジョンから、特級が生まれた!」
ダンジョンコアはダンジョンを維持する役目の他の効果がある。
ダンジョンコアは特級モンスターを生み出す卵でもあるのだ。
「みんな、余裕はあるか?」
「いや、でも、やるしかないだろ?」
「特級には特級が対処するしかないわ」
上級のグレート系までは上級冒険者が対処できる。
その上の特級冒険者がいる意味、それは特級モンスターに対抗する事なのだ。
でも、皆に余裕が無い、もっと言うと斬撃を使う人が多い。
日本の特級冒険者は刀やなぎなた使いが多いのだ。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
「5メートル級、特級モンスターアシュラか」
アシュラが砦に入って来た。
「第四階層で迎え撃つ!みんなでかかる!」
「お、俺も何か出来る事があれば手伝います」
「砦の能力で出来るだけアシュラを足止めしてくれ」
「分かりました!」
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