ウェポンマスター達の物語

ずんどこたろう

第一章 ??のウェポンマスター

第1話 始まり

 僕はユウ。農村の生まれで、10歳の時『ウェポンマスター』という職業だと授与式で伝えられた。しかし、もともと農具を持てず(子供だから筋肉が足りず持ち上げられないというわけではなく触れようとしても触れられない)ウェポンマスターなのではないかと噂されていたので、やはりといったところであった。

 それから冒険者になれる12歳まで師匠を取り12歳になり冒険者になれるようになったので冒険者の依頼が最も集まる王都に向かっている。

「マスター師匠、王都にまでついてきてくれてありがとうございます。」

「マスター師匠だなんて呼ばないでよ。家名より下の名前でっていつも言ってるでしょ。ルナっていうかわいい名前なのよ私。」

 この人はルナ=マスター。この国で家名を持っているのは貴族だけでその中でもこの人の家は王家直属の近衛兵の家系である。そんな僕の師匠が師匠として王都の外にいれているのかというと師匠の家系は代々婿もしくは嫁を探す旅に出ているそうで今もその最中ということになっているからである。まあ、なかなか見つかっていなさそうであるが。

「ここは乗合馬車の中なんですから家名で呼びますよ。」

「つれないなー。後、私が王都に行くってことは家に帰るっていう普通のことだからね。別に見送りっていうわけじゃないよ。」

「そこは見送りって言った方がモテそうだと思いますよ。そんなんだから婿がなかなか見つかってないんじゃないですか。」

「いーや。そんなことないね。私より強い人を探してるだけだから。引く手数多なんだけどね。私強いから。」

「そんな条件に見合う人いますかね。師匠強いから。」

「君が強くなったらちょうどいいんだけどね。ウェポンマスターの人じゃないとそもそも私の家には入れないから。」

「遠慮しときます。」

 2年修行つけてもらって分かったけどこの人見た目はいいんだけどダメ人間だからな。多分貴族だからという理由では収まりきらない生活力のなさをしていた。

 そんな師匠としばらく喋っていたら王都が見えてきた。

「すごい高い城壁ですね。」

「君の能力なら飛び越えられると思うけどね。でもそんなことしたら多分警備兵に撃ち落とされると思うけどねー。」

「そんなことしませんよ。それより今回は師匠のお供ということでタダで入れるんですよね。ありがとうございます。」

「貴族の特権に感謝しな。次回からは冒険者登録証とか作れば年間少しのお金で出入りができるようになるからとりあえず冒険者登録をするんだよ。」

「はい分かりました。師匠はそのまま実家に行かれるんでしたよね。で、僕は門から入って右のところにある冒険者ギルドに行くので門のところまでですよね。」

「そうだな。お、着いたぞ。」

 長い旅も終わり王都についた。ここで出稼ぎをして村のみんなの役に立つぞ。

「じゃあな。ユウ。また会おうな。」

「はい師匠。また会いましょう。」

 こうして王都での生活が始まったのでだった。

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