とある貧乏貴族の話(仮)
@blumugi
第1話 とある次男の手記
にゃん歴973年〇月□日
リーリエ叔母さんから、日記を書く課題が出た。何について書こうかと悩んでいたが初回はやっぱり一族の至宝が生まれたときの記憶がいいかと思う。当時7歳だった僕は、母さんから「赤ちゃんができちゃったの」発言を聞いた時の、兄さんの気まずい顔と姉さんの赤い顔をしてぶつぶつと言っていたのが印象的だった。かくいう僕は…
にゃん歴976年☆月×日
今日、姉さんから緊急招集が掛かった。来年から兄さんが学園に入学し弟のテッドが本格的に勉強が始まるタイミングでなんだろうと思った。姉さんが「私たちの可愛いロイちゃんとローラちゃんを守るため、わたしたち兄弟は団結しないといけないわ!」と言い出した時は、またいつもの二人の面倒見を見るための決まりでも作るのかと思った…
にゃん歴978年△月□日
今日は、珍しく父さんの執務室に一人で呼ばれた。来年から僕も通うことになる学園についての話かなと思ったら、半分正解で半分外れであった。執務室に入ってみた父さんの顔は申し訳なさそうな顔をしており、その横には、今にも泣きそうな顔の母さん、レイラ叔母さん、リーリエ叔母さんが立っていた。なんで父さんだけじゃなく、母さんや叔母さんたちがいるのだろうと思っていたら…
にゃん歴979年〇月×日
明後日から学園に通うこととなってる僕は、2日前から兄さんの下宿に泊めてもらっている。送られてきた入学案内には、学園は明後日から始まるはずなのに指令で僕の集合場所は学園ではなく明日の早朝に別の場所が指定されていた。兄さんや姉さんの時はそんなことはなく、普通に入学式の当日に講堂に集合と書かれていたみたい。さらに、全寮制なのに僕の寮についても何も書いていなかったので兄さんたちとは学科が違うからなのかなという話を晩御飯の時に話をした。そうそう、今日は晩御飯で初めて姉さんの婚約者の…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます