(一)-8

「先日も報告があったが、山荘ではこれら七人の他、もう一人分の指紋が検出されている。これが誰のものなのかは不明だ。恐らく七人を殺害し、海中から発見されたチェーンソーなどの凶器から指紋を拭きとった者だと推定される。加えて、他に犯人がいるのか、また、その動機など、未だ不明だ。当面は七人の身辺を調査し、怪しい人物がいないかなど交友関係を引き続き洗ってくれ」

 司会役の捜査員がそう言って捜査会議を終わらせると、モニターの中の人たちとモニターを見ている者たち全員がその場から立ち上がった。

 鰺ヶ沢は藤崎と一緒に会議室を出た。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る