★短編★一話完結★ 百合の蕾は開きかけ

薄明 黎

二人のプロローグ?

「ねぇ、マキって気になる人いるの?」


 月曜日の昼休み、女子4人が机を囲みながら弁当を食べている。

 昨日の夜、話題の恋愛ドラマが最終回だったようで、そこから派生していき、自分たちの恋バナが開催されようとしているのが現状だ、、

 

 そして、話をふられたマキこと、藤木ふじき古牧こまきは箸からブロッコリーを滑らせ、「え?」と腑抜けた声を出しながら、話をふってきた須々木すすき彩香さやかの方に顔を向けた、、

 その顔はなぜか赤く、少し、慌てている様子であった。

 

 周りの二人はそれを見て何を思ったか


「え、もしや彩香のことが好きなの?」


 驚いたふりをしながら、からかうように言った。


 それに対し、彩香の方を眺めていた、この話の中心人物である古牧は、ビクッと肩を震わした、そして、二人の目線で、冗談で言ったことを理解したようで


≪びっくりした、、私が彩香が好きなのがバレてたのかと思った、、、≫


「そんなわけないじゃん、、、私はそうだな、、俳優の竹中たけなかとかが好みかな、、」


 古牧は内心ちゃんと話せているか不安だった、、

 まぁ、実際そこそこ詰まりながらだったわけだから、不安が的中してしまっているわけだが、、


 まぁ、この女子グループにここで食い下がろうとする人はいない。

 そこからは、古牧につられたか、どの俳優がタイプかという話で昼休みが溶けていった。


  ◇  ◇  ◇


 空気から、何から何まで眠たい五時間目、クラスの大半がウトウトとしている中、眠気なんて知りませんけど?とでも言わんばかりの少女がいた。

 彼女こそ須々木彩香である。目をしっかりと開き、目線を黒板に向けていた。

 まぁ、授業を聞いているというわけではなく、心ここにあらず状態である。


 なぜ彼女がこうなっているか、それは昼休みに古牧の態度が頭から離れないからだ

 彼女はなぜそうなるのか分からなかった、ただあの彼女の恋をしている顔が彼女の脳裏に焼き付いていた。


 彩香の心の中の奥深く、自分自身でも感じ取れないほど深いところで、今まで誰にも向けたことの無い感情が芽生えた。


〜完〜


【あとがき】

 読んでいただきありがとうございます!

 百合作品を書いてみようということで書いてみたものです。

 めっちゃ短いですが、感想や評価などをいただけると嬉しいです!

 他の作品も読んでみていただけると、幸いです。


 改めて閲覧有難うございました

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