王達の異世界制覇記 〜王達による存亡をかけた戦い〜

そこらのK殿@24nk

序章 王達の戦争

第1話 異世界の王達の争い

「クソがあああああああっ」


彼は王としての威厳もなく無様に森の中を走り、逃げる。


彼の名はアンビリサ王国の9代国王『ロイン・アンビリサ』通称『リーナ2世』。

隣国のブルーイン帝国に攻め入られ、国民にも見捨てられた。


城下町には火を放たれ、王宮は瓦礫と化した。貴族街は略奪の跡が残っている。


一部の家臣にも裏切られた。他の家臣や家族も途中で殺されたり、道に迷ってはぐれてしまい、一緒にいるのは幼少期からの家臣である

イリア・スタンただ一人しかいない。


もう少しで森を抜ける。そうすれば、イリア・スタンが城主を務める

支城のイスリラ城が見える。


その時だった。森の出口から何か音がする。

ロインとイリアは腰に下げていた剣を抜き、辺りを警戒しながら進む。


ロインの持つ剣は業物であり、切れ味や扱いやすさに優れていた。


15m程進んだ頃だろうか。

イリアが突然声を上げた。


「かかれっっっー!」


木や草陰に潜んでいた伏兵が槍や剣を持って迫ってくる。

イリアも剣を持ち切りかかってくる。


罠に嵌められた。


そう思った時にはもう遅かった。

兵士の槍が腹部を貫いたのだ。


視界がぼやけ、意識が遠のいていく。


死ぬ。


そう悟ったロインは最後に一つ質問をした。


「お前は何者なのだ、イリア・スタン」


直後、ロインは動かなくなった。


ロイン・アンビリサ 通称『リーナ2世』死す。享年34。


物言わぬロインの遺体にイリアは言う。


「俺は イリア・スタン。スタン侯爵家次男でブルーイン帝国の家臣だ。」


そう言うとロインの遺体を近くに埋め、イリアはロインの使っていた剣を持ち、

兵士たちとイスリラ城へ向かったのだった。


王達の戦いはこれからだ。イリアはそう思った。







※作者の事情により今は不定期更新となっていますが

 どうかよろしくお願いします。

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