葛飾、クトゥルフ、時々ラーメン。

第1話 麺聖への誓い

　葛飾区亀有駅前警察署の刑事、清水大輔は休日になるとラーメンを求めて葛飾区内を食べ歩く真面目な若者だ。

　彼は両津勘吉を尊敬し、その義理人情に溢れた姿勢に心酔しているだけの、ごくごく普通の青年だ。

　ある休日の朝、清水はまだ見ぬラーメンと出会うため、気持ちを引き締め自宅を出た。

　外は心地よい風が吹き、街は朝の喧騒に包まれている。清水は胸に燃える情熱を抱き、一歩一歩を踏みしめながら目的地へと歩いていく。

「私は両津勘吉のように、貪欲にラーメンを求めて挑むべきです！」

　そう呟きながら清水は歩みを進めた。

　清水は本日も葛飾区内のラーメン屋を訪ね歩き、まだ見ぬラーメンを探求する。店々の前を通りながら、誘惑的な香りが鼻腔をくすぐる中、彼は街の人々の口コミや評判を頼りに、一つずつラーメン屋を巡っていく。

　すると、その中で彼はある店の評判を耳にした。

「老舗ラーメン『麺聖』？聞いたことないが……面白そうですね」

　清水の心は高鳴る。どんなラーメンが待ち受けているのか……興味津々だ。

　彼は口元に微笑みを浮かべながら、麺聖への道を歩いていく。

　店の看板が見えてきた瞬間、清水は心の中で誓いを立てた。

「この旅で、私は麺聖の味を知る。そして、自分自身も成長し両津勘吉のように人々の心に寄り添える存在になるのです！」

　溢れんばかりの期待と希望に満ちた清水は、胸に秘めた思いを背負いながら麺聖へと足を進めた。