湘南クエスト

鷹山トシキ

第1話

 主人公はエンジニアの青年・琉。夏休みに友人たちと共に湘南にある海の家に泊まりに来ていた。


 平成10年の8月7日、空き家の廃屋でアンモニア漏れが発生し、近隣住民から騒音に対する苦情があり、警察が出動することに。


 琉たちもその場にいたが、その時に1つの情報が伝えられた。数日前に、この海の家を管理するアルラウネと呼ばれるグループが死体遺棄場所としてこの廃屋を使用していたことがあるということだ。


 この情報が琉の耳に届いた瞬間、彼は怪しさを感じ、周囲を警戒するようになる。そんな中、海の家で友人たちが惨殺される事件が起こり、琉は犯人を探していくことになる。


 そこで彼は、月の出現のタイミングを見つけ、そのタイミングを利用して、殺害現場である海の家にある誰かを暴き出すことに。


 そして真犯人が明らかになった時、琉はその残酷な現実に直面しなければならなかった。


 同年、8月1日……京都市に住み、大学進学を控えた少女、愛香はその夏、樹やそれぞれの友人たちとともに湘南を訪れていた。子供だけの旅行は許されず、メンバーの一人、うららの母、恵美も同行していた。しかし愛香の父、おさむは娘の湘南旅行に心配がおさまらず、鎌倉で宿を経営している旧友の勝太郎に連絡し、面倒に巻き込まれないようそれとなく見張ってほしいと頼む。そうとも知らず愛香は、近づいてきたはるかに年上の男、勝太郎に恋愛感情を持つ。樹も書店のバイトの君枝に夢中になる。勝太郎は愛香を湘南各地に連れまわすが、やがて愛香にも勝太郎が近づいてきたのは父の入れ知恵によるものだとわかってしまう。樹も君枝に冷たくあしらわれ、結局、愛香は樹とよりを戻して帰国の途につく。


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湘南クエスト 鷹山トシキ @1982

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