第一章 登録するか
「次の方~」
「はい」
「本日はどういったご用件でしょうか?」
対応してくれたのは、赤い髪を肩で短く切りそろえた若い女性だ。
明るく元気な声にほっとするような印象を与えてくれる受付嬢だった。
「換金と、安くてそこそこいい宿の紹介をしてもらいたい」
「わかりました。では、ギルドカードの提示をお願いします」
「はい」
自分のギルドカードを提示する。
この子のおかげで、俺はランクEだ。
さすがに俺自身の実力で勝ち取ったものではないので、それ以上のランクアップは遠慮している。
「ととさん、僕も登録したい」
「ん?」
「僕も、ととさんみたいに冒険者になりたい!」
きらきらした瞳で、俺を見つめてくる。
・・・この年で登録って、できるのか?
「できますよ、登録」
「え、できるの?」
「はい。10歳になるまではFランク止まりですが、登録だけならできますよ」
「そうなんだ。じゃあ、登録お願いします」
「では、こちらの紙に記入をお願いします」
「・・・どうする?自分で書く?」
「書く!」
子どもにペンと紙を渡した。
読めない文字は代わりに読み上げ、意味を教えつつ、なんとか書き上げる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます