第8話:あんたも……ヲタクだろ?わかるよな?
「はァ〜〜〜!!!???なんで私はこの体に転生したんだヨ!?」
「なんか、こう、うん、どんまい!」
「今励ましの言葉は要らないんだヨ!」
「そ、そもそもどうして私たちは前世の記憶を持っているのかしら」
「……ふム」
たしかに今まで考えてこなかった。
「私が考えたのは、ヒロインだからかなって、でもあなたは違うし……」
「いや、一概に違うとは言い切れないゾ……転生ラブコメものには必ずある『物語的修正力』が私にも働いた……ということハ」
「あなたもヒロインとしてカウントされているってこと?」
「その可能性が高そうダ」
実際、初期対面のシーンで私も一緒に転んだからな。
しかしそうなってくると一つ疑問が。
「でも私って本編に登場してないんだよナ」
「うーん……あ!どこかの作者コメントに、ヒロインとして登場させる予定の幼馴染がいたけど、結局やめたってのがあったような」
「あ〜あったナそレ」
「うん、そこから取ってこられたんじゃない?」
「設定としては存在しタ、だけどそこにキャラクターとして存在しなかったかラ、わたしには前世と今世の人格の混ざりが無イ?」
「そういうことじゃない?そもそも前世で憶えてるのってどのくらいに死んだってのと何をしてたのかくらい……友達の名前も顔も思い出せないもの」
「……同じだナ」
私自身も、友達がいたことは憶えているが、名前も顔も忘れてしまった。後記憶に残っているのは苦い思い出だけだ。
そうかぁ、まあそうだよな。あと残る問題としては。
「なぁ、お前はゆーきのことが好きなんだよナ?」
「ええ、それはもうかんき―――おとまりデートしたいくらいには」
「かんき……まぁ、うん、そうカ……」
「それがどうしたの?」
「今悩んでるのは、ほかのメインヒロインを合流させるかどうかダ」
「あぁ、他のメインヒロインがいなければ順当的にに私に当確だもんね」
「うン」
「でもそんなことできるの?物語修正力で弾かれて終わりじゃないの?」
「その話なんだガ、お前あな恋で一番好きなシーンってなんダ?」
「そりゃぁもちろん……………あれ?」
一瞬思考した後、何かに気づいたように目を見開くと「憶えてない」と告げた。
「ゆういつ憶えてるシーンハ?」
「……ヒロイン合流シーン」
「やっぱりカ、わたしも覚えていなイ、だけどヒロインの合流シーンだけは例外ダ。その前の展開もその後の展開も何一つ憶えちゃいなイ」
「え〜、うわぁ、大好きだった漫画の記憶が全部なくなるって複雑な気分……でもそれってつまり、そのフラグを弾いちゃえばその後、他のヒロインが干渉してくることはない?」
「あァ、他のヒロインたちも漫画のことは憶えちゃいないからナ、干渉しようにもできないだロ、でも完璧にとはいえなイ、ただそうできるっていう可能性があるだけダ。で、どうすル?決めるのはお前でいいゾ」
そこで唯はオッホンとわざとらしく咳をしてから、「とわくん」ともったいぶった言い方をした。
「な、なんだヨ」
「あなた、ヲタクよね」
「あ、あァ」
「みたいとはおもわない?」
「……みたイ」
何をだって?決まっているだろう。
「メインヒロインが全員合流した光景がみたい!」
「くッ、わかル!」
なんとも単純な理由であった。
「そのためだったらライバルが増えてもどうでもいいわよ!」
「そうカ!」
「あなた!推しは!?だれ!?」
「
「あんたァ……
「あァ、めかくれはいいゾ……」
「わかるわぁ〜わかる、ついつい覗きたくなっちゃうのよ。
「なんかこウ、ときおりみせるキラッキラな瞳にクるというカ」
「わかるわかる、キュ……ってくるわよね。あの見た目でウチっ子なのもグッドだわ」
ちなみにこのヒロインが参戦するのは中学校からだ。
「おっと、そろそろ中間休みも終わりだナ」
「あ、もうそんな時間?あ、そうだ家の電話番号教えてよ、また話そ?」
「あァ」
最初にあった険悪なムードはさっぱり、新しくできた
======================================
主人公ヒロインくんちゃんたちは展開を覚えているだとドキドキがなくなってしまうのでいっそ記憶を消したのです。
憶えてるのは登場人物の名前を含めた各々のプロフィール、、どこで合流するか、あとほんっとうにぼんやりおぼえている全体の流れくらいなのです。
ちなみに認識阻害がかかるので合流フラグを踏む前に会おうとしても顔と記憶が一致しないようになっているのです。
ハートとフォロー、星で評価、よろしければギフトもよろしくなのです(乞食)
後コメントをしていってくれるのが一番嬉しいのです(乞食)
作者の別の小説もみてくれると嬉しいのです。
【無糖(ブラック)よりもビターなダンジョン攻略配信生活を!】
https://kakuyomu.jp/works/16817330657687571430
【親友の物語に出てくる、主人公を導く謎の案内人になりたい親友くんが、いつの間にか主要キャラクターになってた話】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます